ベトナム外国投資法

19961112日第9期国会第10回会期採択 同月23日公布

200069日第10期国会第7回会期改正 同月22日公布 同年71日施行

 

 外国との経済協力を拡大し、工業化及び現代化の事業に貢献し、かつ、国の資源の有効な開発及び使用に基づき国民経済を発展させるため、1992年ベトナム社会主義共和国憲法を根拠として、この法律は、ベトナム社会主義共和国における外国直接投資に関して規定する。

 

  1章 総 則

 

1        ベトナム社会主義共和国は、独立及び主権 の尊重、ベトナムの法律の遵守並びに各当事者の平等互恵を基礎として外国の各投資家がベトナムに投資することを奨励する。

  ベトナム社会主義共和国は、外国投資家の投資資本に対する所有権 その他適法な各権利を保護し、及びベトナムに投資する外国投資家に対して有利な条件を創出し、簡便かつ迅速な手続を規定する。

2        この法律において、次の各号に掲げる用語は、当該各号に定めるように理解される。

(1)    「外国直接投資」とは、外国投資家がこの法律の規定に従い投資活動を行うため、現金その他財産により資本をベトナムに持ち込む行為をいう。

(2)    「外国投資家」とは、ベトナムに投資する外国の経済組織又は個人をいう。

(3)    「外国側当事者」とは、1名又は複数の外国投資家から構成される一方の当事者をいう。

(4)    「ベトナム側当事者」とは、すべての経済セクターに属する1名又は複数のベトナムの企業から構成される一方の当事者をいう。

(5)    「双方」とは、ベトナム側当事者と外国側当事者とのことをいう。

  「多数当事者」とは、1名のベトナム側当事者と複数の外国側当事者とを、1名の外国側当事者と複数のベトナム側当事者とを、又は複数のベトナム側当事者と複数の外国側当事者とをいう。

(6)    「外国投資資本を有する企業」とは、合弁企業及び100パーセント外国投資企業をいう。

(7)    「合弁企業」とは、当事者双方が合弁契約若しくはベトナム社会主義共和国と外国政府との間で締結された協定に基づき共同で設立する企業をいい、又は外国投資資本を有する企業が合弁契約に基づきベトナム企業と共同で設立し、若しくは合弁企業が合弁契約に基づき外国投資家と共同で設立する企業をいう。

(8)    100パーセント外国投資企業」とは、外国投資家がベトナムにおいて資本の100パーセントを投資する企業をいう。

(9)    「経営協力契約」とは、法人を設立することなく投資活動を行うため、双方又は多数当事者間で締結される文書をいう。

(10)  「合弁契約」とは、ベトナムに合弁企業を設立するため、この法律の第7条所定の各当事者間で締結される文書をいう。

(11)  「建設・運営・引渡契約」とは、一定の期間においてインフラストラクチャープロジェクトを建設し、運営し、かつ、当該期間の終了時に外国投資家がベトナム国家に対して当該プロジェクトを無償で引き渡すため、ベトナムの権 限を有する国家機関と外国投資家との間で締結される文書をいう。

(12)  「建設・引渡・運営契約」とは、外国投資家がインフラストラクチャープロジェクトを建設し、当該建設を完了した後に、ベトナム国家に対して当該プロジェクトを引き渡し、ベトナム政府が投資家に対して投資資本の回収及び合理的利益の取得のために一定期間における当該プロジェクトの経営権 を与えることを目的とし、ベトナムの権限を有する国家機関と外国投資家との間で締結される文書をいう。

(13)  「建設・引渡契約」とは、外国投資家がインフラストラクチャープロジェクトを建設し、当該建設を完了した後に、ベトナム国家に対して当該プロジェクトを引き渡し、ベトナム政府が外国投資家の投資資本の回収及び合理的利益の取得のために当該投資家による他のプロジェクトの実施に対して条件を創出することを目的とし、ベトナムの権 限を有する国家機関と外国投資家との間で締結される文書をいう。

(14)  「輸出加工区」とは、もっぱら輸出製品を生産し、輸出製品及び輸出活動に各種サービスを提供するための工業区で、地理上の境界が確定され、かつ、政府によって設立され、又は設立を許可されるものをいう。

(15)  「輸出加工企業」とは、輸出加工企業に関する政府の規定に従い設立され、かつ、活動する企業で、もっぱら輸出製品を生産し、又は輸出製品の生産若しくは輸出活動に各種サービスを提供するものをいう。

(16)  「工業区」とは、もっぱら工業製品を生産し、又は工業生産に対して各種サービスを提供するための区で、政府によって設立され、又は設立を許可されるものをいう。

(17)  「工業区企業」とは、工業区内に設立され、かつ、活動する企業をいう。

(18)  「投資資本」とは、投資プロジェクトを実施するための資本をいい、法定資本及び借入資本を含む。

(19)  外国投資資本を有する企業の「法定資本」とは、企業設立のために有するべき資本で、企業の定款に記載されるものをいう。

(20)  「出資分」とは、企業の法定資本に出資される各当事者の持分をいう。

(21)  「再投資」とは、実施しているプロジェクトに投資し、又はこの法律に規定する投資形態に従いベトナムにおいて新規に投資するため、ベトナムにおける投資活動からの利益その他適法な収入を使用することをいう。

3        外国投資家は、国民経済の各分野においてベトナムに投資することができる。

  ベトナム国家は、外国投資家が次の各号に掲げる分野又は地区に投資することを奨励する。

(1)    分野

(a)    輸出品の生産

(b)   農業、林業又は水産業における養殖、栽培又は加工

(c)    高度な技術の使用、最新技術、環境及び生態系の保護又は研究・開発への投資

(d)   大量の労働者の雇用、ベトナムにおける原材料の製造又はベトナムの天然資源の有効使用

(e)    インフラストラクチャー又は重要な工業生産基盤の建設

(2)    地区

(a)    困難な社会・経済的条件を有する地区

(b)   特別に困難な社会・経済的条件を有する地区

  ベトナム国家は、国防、国家安全、歴史的遺跡、文化、淳風美俗及び環境・生態系を損なう各分野又は地区への外国投資を許可しない。各期間における発展の規画又は方針に基づき、政府は、投資が奨励される地区を規定し、かつ、投資が奨励されるプロジェクトのリスト、投資が特別に奨励されるプロジェクトのリスト、投資が条件付であ る分野のリスト及び投資許可証の発行が禁止される分野のリストを公布する。

  ベトナムの私人経済組織は、政府が規定する分野及び条件において外国投資家と投資協力することができる。

 

  第2章 投資形態

 


4        外国投資家は、次の各号に掲げる形態によりベトナムに投資することができる。

(1) 経営協力契約に基づく経営協力

(2) 合弁企業

(3) 100パーセント外国投資企業

5        双方又は多数当事者は、利益分配生産協力、製品分配生産協力その他経営協力形態の経営協力契約に基づき経営協力をすることができる。

  経営の対象、内容及び期間、各当事者の権 利、義務及び責任並びに各当事者間の関係は、各当事者の合意により、かつ、経営協力契約に記載される。

6        双方又は多数当事者は、合弁契約に基づき、ベトナムにおいて合弁企業を設立するため、互いに協力することができる。

  合弁企業は、ベトナムにおいて新しい合弁企業を設立するため、外国投資家又はベトナム企業と協力することができる。

  合弁企業は、有限責任会社の形態に従い設立され、かつ、ベトナム法に基づく法人格を有する。

7        合弁企業に参加する外国側当事者は、次の各号に掲げる形態で法定資本に出資する。

(1)    外国通貨又はベトナムにおける投資を源泉とするベトナム通貨

(2)  設備、機械、工場建屋その他建設施設

(3)    工業所有権、技術ノウハウ、技術プロセス又は技術サービスの価値

2      合弁企業に参加するベトナム側当事者は、次の各号に掲げる形態で法定資本に出資する。

(1)    ベトナム通貨又は外国通貨

(2)    土地に関する法規の規定に従う土地使用権 価値

(3)    法規の規定に従う各種天然資源の源泉又は水面若しくは海面の使用権 価値

(4)  設備、機械、工場建屋その他建設施設

(5)    工業所有権、技術ノウハウ、技術プロセス又は技術サービスの価値

3      各当事者がこの条の第1項及び第2項所定の各形態と異なる形態により出資する場合には、政府の承認を取得しなければならない。

8        1名又は複数の外国側当事者の合弁企業の法定資本における出資分については、最高限度の制限がなく、各当事者の合意による。ただし、政府が規定する場合を除き、法定資本の30パーセントを下回ってはならない。

  多数当事者間の合弁企業の場合には、各ベトナム側当事者の最低出資比率は、政府がこれを規定する。

  政府が決定する重要な経済基礎の場合には、各当事者は、合弁企業の法定資本におけるベトナム側当事者の出資比重を徐々に増加させることに合意する。

9        合弁企業における各当事者の出資分の価値は、出資時点における市場価格に基づいて確定される。出資スケジュールについては、各当事者の合意により、合弁契約に記載し、かつ、外国投資に関する国家管理機関の承認を取得する。

  出資のために用いられる設備又は機械の価値については、独立鑑定組織が鑑定証明書を発行しなければならない。

  各当事者は、自己の出資分の価値に対する誠実性及び正確性に関して責任を負う。外国投資に関する国家管理機関は、必要な場合には、各当事者の各出資項目の価値を再鑑定する鑑定組織を指定する権 限を有する。

10      各当事者は、各当事者の出資比率に従い合弁企業の利益を分配し、かつ、危険を負担する。ただし、各当事者が合弁契約において別段の合意を有する場合を除く。

11      管理会議は、合弁企業の指導機関であ り、合弁企業に参加する各当事者の代表によって構成される。

  各当事者は、合弁企業の法定資本における出資分に相当する比率に従い自己の人員を指定し管理会議に参加させる。

  合弁企業の当事者が双方であ るときは、各当事者は、少なくとも2名の管理会議成員を有するものとする。

  合弁企業の当事者が多数当事者であ るときは、各当事者は、少なくとも1名の管理会議成員を有するものとする。

  合弁企業の当事者が1名のベトナム側当事者と複数の外国側当事者とであ る場合、又はその逆である場合には、当該1名のベトナム側又は外国側当事者は、少なくとも2名の管理会議成員を選出する権 利を有する。

  ベトナムにおいて活動している合弁企業と外国投資家又はベトナムの企業とによって設立された合弁企業の管理会議の場合には、活動している合弁企業は、少なくとも2名の成員を有するものとする。ただし、当該成員2名のうち少なくとも1名は、ベトナム側当事者の成員とする。

12      合弁企業の管理会議議長は、合弁当事者の合意により選出される。管理会議議長は、管理会議の各回の会議を招集し、議長役を務め、かつ、管理会議の各決議の実施を監察する責任を負う。

  社長及び副社長は、管理会議によって任免され、かつ、企業の活動の管理及び調整について管理会議に対し、及びベトナム法の前に責任を負う。

  管理会議議長、社長及び第一副社長の任務及び権 限は、企業の定款に記載される。

13      管理会議の定期会議は、管理会議がこれを決定する。管理会議は、管理会議議長の、管理会議成員の3分の2の、社長の、又は第一副社長の要求に基づいて不定期に招集することができる。管理会議の各回の会議は、管理会議議長が招集する。

  管理会議の各回の会議は、合弁各当事者を代表する管理会議成員の少なくとも3分の2の参加を有しなければならない。

14      社長又は第一副社長の任免及び企業の定款の修正又は補充を含む合弁企業の組織及び活動における最重要問題は、会議に出席した管理会議成員の全会一致の原則に従い管理会議がこれを決定する。

  合弁各当事者は、全会一致の原則に従い決定されるべき他の問題を企業定款において合意することができる。

2      前項において規定されない問題について、管理会議は、管理会議に出席した経営管理会議成員の過半数の表決の原則に従い決定する。

15      外国投資家は、100 パーセント外国投資企業をベトナムに設立することができる。

  100パーセント外国投資企業は、有限責任会社の形態により設立され、かつ、ベトナム法に基づく法人格を有する。

  100パーセント外国投資企業は、ベトナムの企業と協力して、合弁企業を設立することができる。

  政府が決定する重要な経済基礎の場合には、ベトナムの企業は、企業の所有者との合意に基づき、合弁企業を形成するため、企業の資本の一部を買い取ることができる。

16      外国投資資本を有する企業の法定資本は、企業の投資資本の少なくとも30パーセントを占めなければならない。特別な場合には、当該比率は、30パーセントを下回ることができる。ただし、外国投資に関する国家管理機関によって承認されなければならない。

  外国投資資本を有する企業は、その活動過程において法定資本を減少してはならない。

17      外国投資資本を有する企業の活動期間及び経営協力契約の期間は、政府の規定に従い各プロジェクトに対する投資許可証において記載される。ただし、50年を超えない。

  政府は、国会常務委員会の規定を根拠として、各プロジェクトに対して、より長い期間を決定する。ただし、70年を最長期間とする。

18      外国投資家は、この法律の第4条所定の形態で工業区内又は輸出加工区内に投資することができる。

  すべての経済セクターに属するベトナムの企業は、外国投資家と協力して、この法律の第4条第(1)号若しくは第(2)号所定の形態で工業区内若しくは輸出加工区内に投資することができ、又は100パーセント自己資本企業を設立することができる。

  ベトナム市場内の企業と輸出加工企業との間の商品交換関係は、輸出入関係とみなされ、かつ、輸出入の法規の規定に従わなければならない。輸出加工企業は、政府によって規定される簡便かつ有利な手続に従い、国内市場から原料、物資又は商品を購入し、輸出加工区に持ち込むことができる。

  政府は、工業区及び輸出加工区に関する規定を公布する。

19      インフラストラクチャープロジェクトを自ら建設する外国投資家は、ベトナムの権 限を有する国家機関と建設・運営・引渡契約、建設・引渡・運営契約又は建設・引渡契約を締結することができる。外国投資家は、契約に規定した権 利を享受し、かつ、義務を履行する。

  政府は、建設・運営・引渡契約、建設・引渡・運営契約及び建設・引渡契約に基づく投資に関する詳細を規定する。

19a        外国投資資本を有する企業及び経営協力契約に参加する各当事者は、活動の過程において、投資形式を変更し、又は企業を新設分割し、存続分割し、新設合併し、若しくは吸収合併することを許可される。

  政府は、投資形式の変更並びに企業の新設分割、存続分割、新設合併及び吸収合併に係る条件及び手続を規定する。

 

  3章 投資保障措置 c3

 

20      ベトナム社会主義共和国は、ベトナムに投資する外国投資家に対して公平かつ妥当な取扱いを保障する。

21      外国投資家の資本その他の適法な財産は、ベトナムに対する投資の過程において、行政措置により収用され、又は没収されない。外国投資資本を有する企業は、国有化されない。

  ベトナム社会主義共和国は、工業所有権 を保護し、ベトナムにおける技術移転活動における外国投資家の適法な利益を保障する。

21a        ベトナムの法規の規定の変更により外国投資資本を有する企業又は経営協力契約に参加する各当事者の利益が損なわれる場合には、外国投資資本を有する企業又は経営協力契約に参加する各当事者は、投資許可証及びこの法律所定の優遇を引き続き享受することができ、又は国が次の各号に掲げる方法に従い妥当に解決する。

(1)    プロジェクトの活動目標を変更する。

(2)    法規の規定に従い税を減免する。

(3)    外国投資資本を有する企業及び経営協力契約に参加する各当事者の損害を企業の課税所得から控除する。

(4)    必要な場合には、妥当な賠償を検討することができる。

2      投資許可証の発行後に発布される新規の、より優遇的な規定は、外国投資資本を有する企業及び経営協力契約に参加する各当事者に適用される。

22      ベトナムに投資する外国投資家は、次の各号に掲げるものを国外に移転することができる。

(1)    経営活動から取得される利益

(2)    技術又は役務の提供に対する対価としての金銭

(3)    活動過程における外国からの借入金の元本及び利息

(4)    投下資本

(5)    その他の自己の適法な所有権 に属する金銭及び財産

23      外国投資資本を有する企業において、又は経営協力契約に参加する各当事者のためにベトナムにおいて就業する外国人は、法規の規定に従い所得税を納付した後に、自己の適法な所得を国外へ送金することができる。

24      経営協力契約に参加する各当事者間の、合弁各当事者間の、又は外国投資資本を有する企業若しくは経営協力契約に参加する各当事者とベトナム企業との各種紛争は、協議及び和解を通じて解決されなければならない。

  各当事者が和解することのできない場合には、当該紛争案件は、解決のため、ベトナム法に従い仲裁組織又はベトナムの裁判所に付託される。

  合弁企業に参加する各当事者間の、又は経営協力契約に参加する各当事者間の紛争については、各当事者は、紛争案件を解決する他の1つの仲裁組織を選定する旨を契約において合意することができる。

  建設・運営・引渡契約、建設・引渡・運営契約又は建設・引渡契約から発生する各当事者間の各種紛争は、各当事者が合意し、かつ、契約に記載した方式に従い解決される。

 

  4章 外国投資家及び外国投資資本を有する企業

 

25      外国投資資本を有する企業及び経営協力契約に参加する各当事者は、経営の要求に応じて労働者を選抜雇用することができる。ただし、ベトナム公民を優先して選抜雇用しなければならず、ベトナムが満たすことのできない技術又は管理の程度が要求される業務に従事させる場合に限り、外国人を選抜雇用することができる。この場合においても、代替することのできるようにベトナム人労働者を養成しなければならない。

  外国投資資本を有する企業において就業する労働者の権 利及び義務は、労働契約、集団労働協約及び労働に関する法規の規定によって保障される。

26      労働使用者、ベトナム人労働者及び外国人労働者は、労働法規及び関連する法規の規定を遵守し、かつ、互いの名誉、品位及び風習を尊重しなければならない。

27      外国投資資本を有する企業は、ベトナム法の規定に従い、政治組織又は政治・社会組織に参加するベトナム人労働者の権 利を尊重しなければならない。

28      外国投資資本を有する企業及び経営協力契約に参加する各外国側当事者は、ベトナムの保険会社又はベトナムで活動を許可された他の保険会社において財産及び民事責任につき付保する。

29      外国投資プロジェクトにおける外国技術のベトナムへの移転は、技術移転に関する法規に従う技術の価値による出資又は契約に基づく技術の購入の方式で実施される。

  ベトナム政府は、技術の迅速な移転を奨励し、また先進技術の移転を特に奨励する。

30      外国投資資本を有する企業又は経営協力契約に参加する各当事者は、企業を形成するための基本建設を完了した後に、検収し、プロジェクトを決算し、かつ、鑑定組織の確認を得なければならない。

  外国投資資本を有する企業又は経営協力契約に参加する各当事者は、入札に関する法規の規定に従って入札を実施する。

31      外国投資資本を有する企業又は経営協力契約に参加する各当事者は、法規の規定に基づき投資プロジェクトを実現するため、投資許可証所定の目的に従い経営自主権 を有し、設備、機械、物資及び輸送手段を輸入することができ、かつ、自己の製品を直接に、又は委託して輸出し、又は販売することができる。

  外国投資資本を有する企業又は経営協力契約に参加する各当事者は、同等の技術的又は商業的条件においては、ベトナムの設備、機械、物資及び輸送手段を優先して購入しなければならない。

32      外国投資資本を有する企業は、投資許可証所定の範囲及び目的において経営活動を実施するため、企業が本店を開設した省又は中央直属市以外の場所に支店を開設することができる。ただし、当該支店開設の省又は中央直属市の承認を得なければならない。

33      外国投資資本を有する企業及び経営協力契約に参加する各当事者は、外国為替管理に関する法規の規定に従い商業銀行において外貨を購入し、もって経常取引その他の許可された取引に対応することができる。

  ベトナム政府は、個別の期間における政府のプログラムに従い特別に重要なプロジェクトに対して外貨バランスを保証する。

  ベトナム政府は、インフラストラクチャー施設の建設プロジェクトその他重要な若干のプロジェクトに対して外貨バランスの支援を保証する。

34      合弁企業の各当事者は、合弁企業における自己の資本持分の価値を譲渡する権 利を有する。ただし、合弁企業の他の当事者に対して優先して譲渡しなければならない。合弁以外の企業に対する譲渡の場合には、譲渡の条件は、合弁企業の当事者に対して提出した条件と比較して、有利なものであ ってはならない。当該譲渡は、合弁企業の各当事者の同意を得なければならない。

  上記規定は、経営協力契約における各当事者の権 利及び義務の譲渡に対しても適用される。

  100パーセント外国投資企業の外国投資家は、自己の資本を譲渡する権 利を有する。

  資本の譲渡により利益が発生する場合には、譲渡人は、取得利益の25パーセントの税率により企業所得税を納付する。

35      外国投資資本を有する企業は、ベトナムの銀行、合弁銀行又はベトナムに設置された外国銀行の支店においてベトナム通貨及び外国通貨により口座を開設する。

  ベトナム国家銀行が承認する特別の場合には、外国投資資本を有する企業は、外国において口座を開設することができる。

36      ベトナム通貨と外国通貨との交換は、交換時点におけるベトナム国家銀行の公表する正式な為替レ−トに従って実現される。

37      外国投資資本を有する企業及び経営協力契約に参加する外国側当事者は、ベトナムの会計制度を採用する。別の常用会計制度を採用しなければならない場合には、財政部の承認を取得しなければならない。

  外国投資資本を有する企業又は経営協力契約に参加する外国側当事者の固定資産償却制度は、政府の規定に従い実施される。

  外国投資資本を有する企業又は経営協力契約に参加する外国側当事者の財務報告は、会計監査に関する法律の規定に従い、ベトナムの独立会計監査会社又はベトナムにおいて活動を許可された他の独立会計監査会社による会計監査を経なければならない。各年の財務報告は、財政機関及び外国投資に関する国家機関に対して提出されなければならない。

38      外国投資資本を有する企業及び経営協力契約に参加する外国側当事者は、取得利益の25パーセントを企業所得税として納付する。投資が奨励される場合には、その企業所得税は、取得利益の20パーセントとし、複数の投資奨励標準を有する場合には、その企業所得税は、取得利益の15パーセントとし、投資が特別に奨励される場合には、企業所得税は、取得利益の10パーセントとする。

  石油・ガスその他希少資源の分野の場合には、企業所得税の程度は、石油・ガス法及び関連法規の規定による。

39      この法律の第3条所定の投資分野又は投資地区に属する場合には、外国投資資本を有する企業又は経営協力契約に参加する外国側当事者は、経営が利益を有した時から2年を最長とする期間において企業所得税の免除を享受することができ、かつ、継続する2年を最長とする期間において企業所得税の50パーセントを軽減される。

  外国投資資本を有する企業又は経営協力契約に参加する外国側当事者が複数の投資奨励標準を有するプロジェクトを実施する場合には、経営が利益を取得した時から4年を最長とする期間において企業所得税を免除され、かつ、継続する4年を最長とする期間において企業所得税の50パーセントを軽減される。

  投資が特別に奨励される場合には、企業所得税の免除期間は、8年を最長とする。

40      外国投資資本を有する企業及び経営協力契約に参加する外国側当事者は、税務機関に対し税務決算をした後に欠損を受けた場合には、当該欠損を以後の年度に繰り越すことができ、かつ、当該欠損金額は、課税所得からこれを控除することができる。欠損繰越可能期間は、5年を超えない。

41      外国投資資本を有する企業が企業所得税を納付し、かつ、その他の財政上の義務を履行した後に、残存利益を控除し、もって準備基金、福利基金、生産拡張基金その他の基金を積み立てることに係る事項は、企業がこれを決定する。

42      投資が奨励されるプロジェクトに再投資する場合には、再投資に使用する利益に対する納付済の企業所得税額の一部又は全部は、還付される。政府は、再投資の分野、地区、形態及び期間に基づいて税の還付率を規定する。

43      外国投資家は、国外へ利益を送金する際に、外国投資資本を有する企業の法定資本又は経営協力契約の実現のための資本における外国投資家の出資の規模に応じて、国外へ送金する利益額の3パーセント、5パーセント又は7パーセントに相当する税額を納付しなければならない。

44      この法律の規定に従ってベトナムに投資する外国に定住するベトナム人は、企業所得税率が10パーセントであ る税額を適用する場合を除き、同類のプロジェクトと比較し企業所得税を20パーセント軽減され、かつ、税率が国外送金利益額の3パーセントであ る税額を適用される。

45      外国投資に関する国家管理機関は、政府の規定に基づき、この法律の第38条、第39条、第43条及び第44条の規定に従い、企業所得税の税率、企業所得税の減免期間及び国外への利益送金税の税率の適用を決定する。税率及び税の減免期間は、投資許可証に記載される。

  投資プロジェクトの実施過程において、投資条件に関する変更のあ る場合には、外国投資資本を有する企業又は経営協力契約に参加する外国側当事者に対して与えられる税の減免措置は、財政部がこれを決定する。

46      外国投資資本を有する企業又は経営協力契約に参加する外国側当事者で地面、水面又は海面を使用するものは、賃料を支払わなければならない。天然資源を開拓する場合には、法規の規定に従い天然資源税を納付しなければならない。

  政府は、建設・運営・引渡契約、建設・引渡・運営契約又は建設・引渡契約の各プロジェクト並びに困難な社会・経済的条件を有する地区及び特別に困難な社会・経済的条件を有する地区に投資するプロジェクトに対する土地、水面又は海面の賃料の減免を規定する。

2      ベトナム側当事者が土地使用権 価値で出資する場合には、ベトナム側当事者は、補償し、整地し、かつ、土地使用権 取得のための手続を完成する責任を負う。

  ベトナム国家が土地を賃貸する場合には、投資プロジェクト所在地の省又は中央直属市の人民委員会は、補償し、整地し、かつ、土地賃貸借手続を完成することの実現を組織する。

3      外国投資資本を有する企業は、土地に付着する資産及び土地使用権 価値に抵当権を設定し、もってベトナムにおいて活動することを許可された信用組織における借入れを担保することができる。

  政府は、外国投資資本を有する企業による土地使用権 の抵当に係る条件及び手続を規定する。

47      外国投資資本を有する企業及び経営協力契約に参加する各当事者の輸出入物品に対する輸出入税は、輸出入税法に従い適用される。

2      外国投資資本を有する企業及び経営協力契約に参加する各当事者は、固定資産を形成するための輸入物品に対する輸入税を免除される。これには、次の各号に掲げるものが含まれる。

(1)    設備及び機械

(2)    技術ラインにおいて専用される輸送手段及び労働者の送迎に使用される輸送手段

(3)    前号所定の設備、機械及び専用輸送手段に付属するコンポーネント、基本部品、分離可能部品、スペアパーツ、アクセサリー、金型及び付属品

(4)    技術ラインにおける設備若しくは機械の製造のために、又は設備若しくは機械に附属するコンポーネント、基本部品、分離可能部品、スペアパーツ、アクセサリー、金型及び付属品の製造のために使用される原料及び物資

(5)    国内で生産不能の建設物資

  上記輸入物品に対する輸入税の免除は、プロジェクトの規模の拡大又は工程の変更若しくは改造に適用される。

3      投資が特別に奨励される分野又は特別に困難な社会・経済的条件を有する地区に属するプロジェクトの生産のため輸入される原料、物資又は部品については、生産開始から5年の期間において、輸入税が免除される。

4    政府は、その他の投資奨励に特別に必要な物品に対する輸出入税の減免を規定する。

48      輸出加工企業は、輸出加工区から外国へ輸出する製品に対する輸出税及び外国から輸出加工区へ輸入する製品に対する輸入税を免除される。

  輸出加工企業及び工業区内の外国投資資本を有する企業は、この法律の第38条、第39条、第43条及び第44条の規定に従う投資が奨励され、又は投資が特別に奨励される場合については、税に関する各種優遇措置を享受することができる。政府は、輸出加工企業及び工業区内の外国投資資本を有する企業の種類ごとに税の優遇程度を具体的に規定する。

49      この法律に規定する各種税のほか、外国投資資本を有する企業及び経営協力契約に参加する外国側当事者は、法規の規定に従って他の各種税を納付しなければならない。

50      外国投資資本を有する企業において、又は経営協力契約に参加する各当事者のために就労する外国人又はベトナム人は、法規の規定に従い所得税を納付しなければならない。

51      外国投資資本を有する企業及び経営協力契約に参加する外国側当事者は、環境保護に関する法規の規定を遵守する責任を負う。

52      外国投資資本を有する企業及び経営協力契約は、次の各号に掲げる場合には、活動を終了する。

(1)    投資許可証に記載された活動期間が終了する場合

(2)    契約若しくは企業定款所定の活動終了の条件又は各当事者の合意に従う場合

(3)    法規又は投資許可証の規定に対する重大な違反により外国投資に関する国家管理機関の決定に従う場合

(4)    破産が宣告されたことによる場合

53      前条第n号、第o号及び第p号所定の場合において、活動を終了するときは、外国投資資本を有する企業又は経営協力契約に参加する各当事者は、企業財産の清算及び契約の清算をしなければならない。

2      企業財産の清算の過程において、企業が破産状況にあ ることを発見したときは、企業の破産解決は、企業破産に関する法規に規定される手続に従い実現される。

3      外国投資資本を有する企業の破産解決は、企業破産に関する法規の規定に従い実現される。

4      合弁企業に参加するベトナム側当事者が土地使用権 価値により出資する場合には、企業の解散又は破産の際に、出資された土地使用権 の残存価値は、企業の清算財産に属する。

 

  第5章 外国投資に関する国家管理 c5

54      外国投資に関する国家管理の内容は、次の各号に掲げるものから成る。

(1)    外国投資の戦略、規画、計画及び政策を作成する。

(2)    外国投資活動に関する法律文書を公布する。

(3)    外国投資協力に関係する各活動の実施について各部門及び地方を指導する。

(4)    投資許可証を発行し、及び回収する。

(5)    外国投資活動の管理における各国家機関相互間の協力を規定する。

(6)    外国投資活動を検査し、精査し、又は監察する。

55    政府は、ベトナムにおける外国投資に関する国家管理を統一する。

  政府は、投資許可証発行の査定及び投資許可証発行の登記を規定し、社会・経済発展規画及び計画並びに投資プロジェクトの分野、性質及び規模に基づき、省又は中央直属市の人民委員会に対する投資許可証発行の割当を決定し、かつ、工業区又は輸出加工区への投資プロジェクトに対する投資許可証の発行を規定する。

56      計画・投資部は、外国投資に関する国家管理機関であ り、ベトナムにおける外国投資活動の政府による管理を支援する。

  計画・投資部は、次の各号に掲げる任務及び権 限を有する。

(1)    外国投資資本の誘致戦略及び計画を中心になって作成し、かつ、政府に提出し、外国投資に関する法規及び政府の草案を起草し、外国投資に関する国家管理において各部、部に相当する機関及び政府に属する機関と協力し、及び外国投資に関する法規及び政策の施行について省又は中央直属市の人民委員会を指導する。

(2)    投資プロジェクトのリストを作成し、かつ、総括し、投資手続に関して指導し、並びに投資促進及び投資コンサルティングの活動に対して国家管理を実施する。

(3)    投資プロジェクトを受領し、その査定を主宰し、及び権 限に属する投資プロジェクトに対して投資許可証を発行する。

(4)    外国投資プロジェクトの形成、展開又は実施の過程において発生した問題の解決のために窓口機関としての役割を果たす。

(5)    外国投資活動の社会・経済に対する有効性を評価する。

(6)    ベトナムにおける外国投資活動の実施を法規の規定に従い検査し、又は精査する。

57      各部、部に相当する機関及び政府に属する機関は、次の各号に掲げる職能及び権 限に従って外国投資に関する国家管理を実施する。

(1)    外国投資に関係する法律、政策及び計画の作成について計画・投資部と協力する。

(2)    部門の外国投資資本誘致の計画及びプロジェクトリストを作成し、キャンペーンを組織し、かつ、投資を促進する。

(3)    投資プロジェクトの査定に参加する。

(4)    投資プロジェクトの展開及び実施に関係する手続を指導し、及び解決する。

(5)    自己の責任に属する分野の外国投資資本を有する企業及び経営協力契約に参加する各当事者の活動を検査し、又は精査する。

(6)    法律の規定に従って、権 限に属する他の任務を遂行する。

58      省又は中央直属市の人民委員会は、次の各号に掲げる職能及び権 限に従って、自己の行政区域において、外国投資に関する国家管理を実施する。

(1)    承認された社会・経済発展計画に基づいて、自己の地方における外国投資誘致プロジェクトのリストを作成し、かつ、公布し、キャンペーンを組織し、及び投資を促進する。

(2)    自己の地方における外国投資プロジェクトの査定に参加する。

(3)    投資プロジェクトの申請を受領し、そのプロジェクトを査定し、及び政府の権 限割当てに従い、自己の地方における外国投資プロジェクトに対して投資許可証を発行する。

(4)    自己の権限に属する投資プロジェクトの形成、展開及び実施に関係する行政手続を解決する。

(5)    外国投資資本を有する企業及び経営協力契約に参加する各当事者の生産及び経営の活動に対して自己の行政区域において国家管理を実施する。

(6)    外国投資資本を有する企業及び経営協力契約に参加する各当事者の活動を検査し、又は精査する。

59      各当事者若しくは1名の当事者又は外国投資家は、政府の規定に従い投資許可証発行申請書類を投資許可証発行機関に対して提出する。

60      投資許可証発行機関は、書類を検討し、適式な書類を受領した日から、投資許可証発行の査定範囲に属するプロジェクトについては45業務日以内に、投資許可証発行の登記範囲に属するプロジェクトについては30業務日以内に投資家に対して決定を通知する。承認決定は、投資許可証の形式の下に通知される。

  有効な投資許可証は、同時に経営登記証明書とする。

61      合弁契約、経営協力契約、企業の定款及び経営目的、生産規模又は法定資本における出資比率の変更は、外国投資に関する国家管理機関によって承認されなければならない。

62      各部、部に相当する機関、政府に属する機関及び省又は中央直属市の人民委員会は、投資プロジェクトの展開及び実施に関係する各種手続を適式な書類を受領した日から30日以内に解決する責任を負う。

63      企業又は個人が生産経営活動において出色の成績を有し、又は国土の建設及び発展事業に大きな貢献を有する場合には、法規の規定に従い表彰される。

  外国投資家、外国投資資本を有する企業、経営協力契約に参加する各当事者、組織、個人、国家機関の幹部若しくは職員又は国家機関が外国投資に関する法規の規定に違反した場合には、違反の程度に応じて、法規の規定に従い処分される。

64      企業の活動に対する精査については、職能に従い、及び権 限に従い実施し、かつ、法規の規定を遵守しなければならない。

2      財務精査は、各企業について年1回の割合を超えてはならない。

  不定期精査については、企業の法規違反の根拠があ る場合にのみ実施することができる。

  精査を実施する際には、権 限を有する者の決定がなければならない。精査を終了する際には、精査の記録及び結論がなければならない。精査チームの長は、精査の記録及び結論の内容に関して責任を引き受ける。

  精査決定を下した者で法規に従わず、又は企業の活動に対し利益を追求し、難癖をつけ、又は障害をもたらすため、精査を利用するものについては、違反の程度に応じて、規律処分し、又は刑事責任を追及する。損害をもたらした場合には、法規の規定に従い賠償しなければならない。

3      外国投資家、外国投資資本を有する企業、経営協力契約に参加する各当事者、組織又は個人は、国家機関の幹部若しくは職員又は国家機関の法規に抵触し、困難又は障害をもたらす決定又は行為に対して不服を申し立て、又は訴えを提起する権 利を享受する。不服申立て、訴えの提起及びそれらの解決は、法規の規定に従い実施される。

 

  6章 施行条項

 

65      この法律の規定に基づき、政府は、病院、学校又は工業、技術科学若しくは自然科学の分野の研究院と外国との投資協力について規定する。

66      この法律に規定する原則に基づき、政府は、外国投資家と合意を締結し、又は投資を保障し、若しくは保全する弁法を供与することができる。

2      ベトナムにおける外国投資活動については、この法律の規定及びベトナム法の関連する規定を遵守しなければならない。ベトナム法に規定のない場合において、外国法の適用の結果がベトナム法の基本原則に抵触しないときは、各当事者は、契約において、外国法の適用につき合意することができる。

67      この法律は、公布日から効力を有する。

  この法律は、19871229日付ベトナム外国投資法並びに1990630日付及び19921223日付ベトナム外国投資法の若干の条項の修正及び補充法に代わるものであ る。

68    政府は、この法律の施行細則を規定する。

 

                         国会主席

                         ノン・ドック・マインが署名する。


政府No.24/2000/ND-CP

2000731日 ハノイ

ベトナム外国投資法の施行細則を規定する

政府の議定

 

 政府は、1992930日政府組織法、19961112日付ベトナム外国投資法並びに200069日付ベトナム外国投資法の若干の条項の変更及び補充に関する法律に従い、かつ、計画・投資部部長の提議に基づいて次のとおり議定する。

 

  第一章 総則 

1条 適用範囲

  この議定は、19961112日付ベトナム外国投資法並びに200069日付ベトナム外国投資法の若干の条項の変更及び補充に関する法律(以下「外国投資法」と総称する。)の施行細則を規定する。

  工業区、輸出加工区及び高度技術区内への投資、建設・運営・引渡(BOT)契約、建設・引渡・運営(BTO)契約及び建設・引渡(BT)契約に基づく投資並びに医療検査・治療、教育・トレーニング及び科学研究の分野における投資は、この議定の規定その他の関連する法規の規定に従わなければならない。

  国際信用活動、商業的活動及び間接投資は、この議定が調整する範囲に属しない。

2条 投資協力に参加する対象

  外国投資法の規定に基づき投資協力に参加する各対象は、次の各号に掲げるものとする。

(1)    ベトナム企業

(a)    国営企業法に基づき設立された国営企業

(b)   合作社法に基づき設立された合作社

(c)    政治及び社会・政治的組織の企業

(d)   企業法に基づき設立された有限責任会社、株式会社、合名会社及び個人企業

(2)    政府が規定する条件を満たす医療検査・治療、教育・トレーニング及び科学研究施設

(3)    外国投資家

(4)    外国投資資本を有する企業

(5)    外国に定住するベトナム人

(6)    BOT契約、BTO契約及びBT契約を締結する権 限を有する国家機関

3条 投資プロジェクトのリスト及び選択

1      この議定に附属して、次の各号に掲げるものを発布する。

(1)    投資が特別に奨励されるプロジェクトのリスト

(2)    投資が奨励されるプロジェクトのリスト

(3)    投資が奨励される地区のリスト

(4)    投資が条件付であ る分野のリスト

(5)    投資許可証の発行が禁止される分野のリスト

  各期間における社会・経済発展の規画及び確定方針に基づき、計画・投資部は、各部、部門及び省又は中央直轄市の人民委員会(以下「省級人民委員会」という。)と協力して、上記リストの検討及び調整のため政府首相に対して提案を提出する。

2      投資家は、外国投資法及びこの議定の規定に従い、投資プロジェクト、投資パートナー、投資形態、投資の地区及び期間、製品販売市場並びに法定資本出資比率を主動的に選択することができる。

4条 準拠法

1      ベトナムにおける投資活動において、この議定の第2条所定の投資協力に参加する各対象は、外国投資法、この議定その他の関連するベトナム法の各規定を遵守しなければならない。

2      ベトナム法がベトナムにおける外国投資活動に関する具体的事項について規定を有しない場合には、各当事者は、外国法の適用を契約において合意することができる。ただし、当該合意は、ベトナム法の基本原則に抵触してはならない。

5条 使用言語

  ベトナムの国家機関に対して提出する正式な投資プロジェクト書類及び正式文書は、ベトナム語によって、又はベトナム語及び常用外国語によって作成されなければならない。

 

  第二章 投資形態 

 

6条 経営協力契約形態

  経営協力契約は、法人を設立することなくベトナムにおいて投資又は経営を進行するために、各当事者について責任及び経営結果の分配を規定した2当事者又は多数当事者の間で締結される文書であ る。

  生産物分配契約方式による石油・ガスその他の資源の調査、探査及び開発の領域における経営協力契約は、関連する法規及び外国投資法の規定に従って、実施される。

7条 経営協力契約の内容

  経営協力契約は、次の各号に掲げる主な内容を有しなければならない。

(1)    経営協力契約に参加する各当事者(以下「経営協力各当事者」という。)の名称、住所及び正式に授権 された代表者

(2)    経営の目標及び範囲

(3)    経営協力各当事者の出資、経営結果の分配及び契約の実施スケジュール

(4)    主要生産品、輸出比率及び国内販売比率

(5)    契約期間

(6)    経営協力各当事者の権 利及び義務

(7)    財務原則

(8)    契約の修正及び終了の手続並びに譲渡条件

(9)    契約違反による責任及び紛争解決方式

  上記内容のほか、経営協力各当事者は、経営協力契約において他の内容を合意することができる。

  経営協力契約は、経営協力各当事者の正式に授権 された代表者によって、各頁にイニシャルがサインされ、その末尾に完全なサインがされなければならない。経営協力契約は、投資許可証が発行された日から効力を有する。

8条 調整委員会

  経営協力各当事者は、経営過程において経営協力契約の実現のための調整委員会を設立することに合意することができる。

  調整委員会は、経営協力各当事者の指導機関ではない。調整委員会の職能、任務及び権 限については、経営協力各当事者が合意する。

9条 執行事務室

  外国側経営協力当事者は、経営協力契約の履行に関する事項において自己を代表するためのベトナムにおける執行事務室を設立することができ、かつ、執行事務室の活動に関して責任を引き受ける。

  外国側経営協力当事者の執行事務室は、印鑑を有し、投資許可証及び経営協力契約所定の権 利及び義務の範囲内において口座を開設し、従業員を雇用し、契約を締結し、かつ、経営活動をすることができる。

  外国側経営協力当事者の執行事務室は、投資許可証発行機関において登記しなければならない。

10条 経営協力各当事者の納税義務

1      外国側経営協力当事者は、外国投資法に従って納税義務その他の財政義務を履行する。ベトナム側経営協力当事者は、国内企業に対して適用する法規の規定に従って、納税義務その他の財政義務を履行する。

2      経営協力各当事者の企業所得税その他の財政義務(土地賃料及び資源税等を含む。)は、ベトナム側経営協力当事者へ分配される製品部分と合算することができ、かつ、ベトナム側経営協力当事者は、これを国家に納付する責任を負う。

11条 合弁企業形態

1      合弁企業は、ベトナムにおいて投資し、かつ経営するために、2当事者又は多数当事者との間で締結される合弁契約に基づいてベトナムにおいて設立される企業であ る。

  特段の場合には、合弁企業は、ベトナム政府と他国政府との間で締結される契約に基づいて、これを設立することができる。

2      新しい合弁企業は、ベトナムにおいて既に設立された合弁企業と次の各号に掲げるものとの間で設立される企業であ る。

(1)    外国投資家

(2)    ベトナム企業

(3)    政府が規定する条件を満たす医療検査・治療、教育・トレーニング及び科学研究施設

(4)    外国に定住するベトナム人

(5)    ベトナムにおいて既に設立された合弁企業又は100パーセント外国投資企業

3      合弁企業は、有限責任会社の形態で設立される。合弁各当事者は、企業の法定資本への払込みを引き受けた出資分を範囲として責任を負う。合弁企業は、ベトナム法に基づく法人格を有し、投資許可証が発行された日に設立され、かつ、当該発行日から活動を開始する。

12条 合弁契約の内容

  合弁契約は、次の各号に掲げる主な内容を有しなければならない。

(1)    合弁各当事者の名称、住所及び正式に授権 された代表並びに合弁企業の名称及び住所

(2)    経営の目標及び範囲

(3)    投資総額、法定資本、法定資本における出資比率、出資方式、出資スケジュール及び建設スケジュール

(4)    主要製品並びに輸出及び国内販売の比率

(5)    企業の活動期間

(6)    企業の法定代表者

(7)    各当事者の権利及び義務

(8)    財務原則

(9)    契約の修正及び終了の手続、譲渡条件並びに企業の終了及び解散の条件

(10)  契約違反による責任及び紛争解決方式

  上記内容のほか、合弁各当事者は、合弁契約において他の内容を合意することができる。

  合弁契約は、合弁各当事者の正式に授権 された代表者によって、各頁にイニシャルがサインされ、その末尾に完全なサインがされなければならない。合弁契約は、投資許可証が発行された日から効力を有する。

13条 合弁企業の定款

  合弁企業の定款は、次の各号に掲げる主な内容を有しなければならない。

(1)    企業の名称及び住所並びに合弁各当事者の国籍、住所及び正式に授権 された代表者

(2)    合弁企業の経営目標及び範囲

(3)    投資総額、法定資本、法定資本における出資比率、法定資本への出資方式及び出資スケジュール

(4)    企業の組織管理構造

(5)    企業の決定採択手続及び紛争解決原則

(6)    企業の法定代表者

(7)    財務原則

(8)    合弁各当事者に対する利益及び損失の分配比率

(9)    企業における労働関係並びに労働者の使用及び養成に係る問題

(10)  企業の活動期間並びに終了及び解散の条件

(11)  企業定款の修正及び補充手続

  上記内容のほか、合弁各当事者は、合弁企業の定款において他の内容を合意することができる。

  合弁企業の定款は、合弁各当事者の正式に授権 された代表者によって、各頁にイニシャルがサインされ、その末尾に完全なサインがされなければならない。合弁企業の定款は、投資許可証発行機関において登記されなければならない。

14条 合弁企業の法定資本

1      合弁企業の法定資本は、投資総額の30パーセントを下回ってはならない。インフラストラクチャー施設の建設プロジェクト、投資が奨励される地区における投資プロジェクト、植林投資プロジェクト及び大規模プロジェクトについては、当該比率を、20パーセントまで低くすることができる。ただし、投資許可証発行機関の承認を取得しなければならない。

2      1名又は複数の外国側合弁当事者の出資比率は、合弁各当事者の合意による。ただし、合弁企業の法定資本の30パーセントを下回ってはならない。プロジェクトの経営分野、技術、市場、経営効果その他社会経済利益に基づき、投資許可証発行機関は、外国側合弁当事者に対して法定資本におけるその出資比率を20パーセントまで低くすることを許可するか否かを審査することができる。

  新しい合弁企業の場合には、外国投資家の法定資本における出資比率は、上記比率を保障しなければならない。

3      政府所定の重要なプロジェクトの場合には、合弁各当事者は、合弁契約の締結の際に、合弁企業の法定資本におけるベトナム側当事者の出資比率の増加に関して合意することができる。

15条 法定資本出資スケジュール

1      法定資本は、合弁企業設立時に一括で、又は合弁契約所定の法定資本への出資の方式及びスケジュールで分割して出資される。

2      合弁各当事者が正当な理由なくして約定したスケジュールに従って出資を実行しない場合には、投資許可証発行機関は、投資許可証を回収する権 限を有する。

16条 土地使用権 価値による法定資本の出資

  ベトナム側合弁当事者の土地使用権 価値による法定資本の出資は、財政部の発布する価格枠内において省級人民委員会が決定する土地賃料率に基づいて、合弁各当事者が合意する。

17条 合弁企業の管理会議

1      管理会議は、合弁企業の指導機関であ る。管理会議は、議長、副議長その他の成員から成る。

  管理会議の成員総数、合弁各当事者からの成員数、管理会議議長の選定並びに社長及び各副社長の任命は、外国投資法の規定に従って実現される。

  管理会議の議長、副議長その他の成員は、合弁会社の社長、副社長その他の職務を兼任することができる。

2      管理会議の任期は、合弁各当事者の合意による。ただし、5年を超えてはならない。

3      新しい合弁企業の設立の場合には、新しい合弁企業の出資当事者であ る活動中の合弁企業側は、少なくとも2名の管理会議成員を有し、かつ、そのうち1名は、ベトナム側出資者を代表するベトナム公民とする。

4      管理会議の成員は、給与を受領しないが、管理会議の決定する、管理会議の活動に関連する手当を享受することができる。当該支払金額は、合弁企業の管理費に計上される。

18条 合弁企業の管理会議の開催方式

1      管理会議は、少なくとも1年に1回開催される。臨時管理会議は、管理会議議長の、管理会議成員の3分の2以上の、社長の、又は副社長の要求により開催することができる。

  管理会議の各会は、管理会議議長により招集され、かつ、主宰される。管理会議議長は、管理会議副議長に管理会議の各会の招集及び主宰を委任することができる。

2      管理会議の各会は、合弁参加各当事者を代表する管理会議成員の3分の2以上の出席を有しなければならない。管理会議の各成員は、代理の者に対して、会議に出席し、委任された事項について自己の代わりに議決する旨を書面により委任することができる。

3      管理会議は、各会における議決又は書面により意見をたずねる形態により、その権 限に属する決定を採択する。

19条 管理会議議長の権 限及び責任

  管理会議議長は、次の各号に掲げる権 限及び任務を有する。

(1)    管理会議の各会を招集し、かつ、主宰する。

(2)    管理会議の決定の実施の監察及び督促について中心的役割を果たす。

20条 社長及び副社長の権 限及び責任

1      合弁企業の社長及び副社長は、合弁企業の日常業務を管理し、かつ、運営する。社長は、企業定款に別段の定めのあ る場合を除き、企業の法定代表者である。社長又は第一副社長は、まずベトナム側合弁当事者が推せんし、かつ、ベトナムに常住するベトナム公民とする。1名のみの副社長を有する合弁企業の場合には、当該副社長は、第一副社長とする。

2      管理会議は、社長と第一副社長との権 限及び任務を分離確定する。社長は、合弁企業の活動に関して管理会議に対して責任を負う。社長は、組織・機構、幹部人員の任免、各年の財務決算、建設工事の決算及び経済契約の締結等の重要事項に関する管理会議の決定の実施について第一副社長との協議を要する。

  企業の業務の管理及び運営について社長と第一副社長との間で意見が異なる場合には、社長の意見は、決定であ る。ただし、第一副社長は、自己の意見を保留し、管理会議が最も近い将来の会議において審議し、かつ、決定するよう管理会議に提出する権 利を有する。

3      社長不在の場合には、第一副社長は、社長に代わって企業を運営するよう、優先して委任され、かつ、自己の業務に関して管理会議及び社長に対して責任を負う。

21条 100パーセント外国投資企業形態

  100パーセント外国投資企業は、外国投資家の所有に属する企業であ り、外国投資家によってベトナムに設立され、外国投資家が自ら管理し、かつ、その経営結果に関して自ら責任を負う企業をいう。

  100パーセント外国投資企業は、有限責任会社の形態により設立され、ベトナム法に基づく法人格を有し、かつ、投資許可証が発行された日から設立され、活動を開始する。

22条 100パーセント外国投資企業の定款

  100パーセント外国投資企業の定款は、次の各号に掲げる主要内容を有しなければならない。

(1)    企業の名称及び住所並びに外国投資家の名称、住所及び正式に授権 された代表者

(2)    企業の経営目標及び範囲

(3)    投資総額、法定資本、出資の方式及びスケジュール並びに建設スケジュール

(4)    企業の法定代表者

(5)    財務原則

(6)    企業における労働関係並びに労働者の使用及び養成に係る問題

(7)    企業の活動期間並びに終了及び解散の条件

(8)    企業定款の修正及び補充手続

  上記内容のほか、企業定款には、他の内容を含めることができる。

  企業定款は、投資家の正式に授権 された代表者によって、各頁にイニシャルがサインされ、その末尾に完全なサインがされなければならない。100パーセント外国投資企業の定款は、投資許可証発行機関において登記されなければならない。

23条 100パーセント外国投資企業の法定資本

1      100パーセント外国投資企業の法定資本は、投資総額の30パーセントを下回ってはならない。インフラストラクチャー施設の建設プロジェクト、投資が奨励される地区における投資プロジェクト、植林プロジェクト及び大規模プロジェクトについては、当該比率を20パーセントまで低くすることができる。ただし、投資許可証発行機関の承認を取得しなければならない。

2      法定資本への出資の方式及びスケジュールは、企業定款に規定される。外国投資家が正当な理由なくして所定のスケジュールに従って出資を実行しない場合には、投資許可証発行機関は、投資許可証を回収する権 限を有する。

3      投資総額又は法定資本の調整は、外国投資家が決定し、かつ、投資許可証発行機関により承認される。

24条 100パーセント外国投資企業の法定代表者

  100パーセント外国投資企業の法定代表者は、企業の社長であ る。ただし、企業定款に別段の定めのある場合を除く。

 

 

 

  第三章 プロジェクトの展開及び経営の組織 

 

25条 合弁企業管理会議の人事及び第1回招集会議

  合弁企業は、投資許可証が発行された後に、次の各号に掲げる業務を展開しなければならない。

(1)    合弁各当事者は、投資許可証発行日から30日以内に、管理会議成員名簿を互いに通知して、管理会議の議長及び副議長を選出する。

(2)    管理会議は、投資許可証発行日から60日以内に次の各目に掲げる主要業務を実施するため、第1回会議の招集を組織する。

(a)    管理会議の活動規則の採択

(b)   社長、副社長及び会計責任者(又は財務監督)の任命

(c)    合弁各当事者の法定資本への出資の具体的スケジュールの確定並びに建設の計画及びスケジュール

(3)    管理会議の第1回会議の議事録は、合弁企業の本店所在地の計画・投資局に対して提出される。工業区、輸出加工区又は高度技術区の区内企業については、当該議事録は、プロジェクトの実施地の工業区、輸出加工区又は高度技術区の管理委員会(以下「開発区管理委員会」と総称する。訳者説明:原文では、以下「工業区管理委員会」と総称するとしているが、工業区管理委員会についてのみ言及する場合において、混乱が生ずるので便宜上、上記のとおり訳出する。)に対して提出される。

(4)    合弁企業の管理会議、社長及び各副社長の名簿は、計画・投資局において登記される。工業区、輸出加工区又は高度技術区の区内企業については、当該名簿は、開発区管理委員会において登記される。

26条 100パーセント外国投資企業及び経営協力契約の管理機構の設立及び登記

  100パーセント外国投資企業の管理機構の設立及び人事の選出は、外国投資家によって決定される。

  100パーセント外国投資企業の人事名簿並びに経営協力各当事者の代表者及び外国側経営協力当事者の執行事務室(経営協力契約について)の名簿の登記は、前条所定の合弁企業に対する内容と同様に実施される。

27条 設立に関する報告

  外国投資資本を有する企業の社長及び経営協力当事者の代表者は、任命された後に、次の各号に掲げる主要内容に関して中央紙又は地方の日刊紙に3号連続して登載しなければならない。

(1)    企業の名称及び所在地又は経営協力契約の実施場所並びに支店、代表事務所又は執行事務室(有する場合)

(2)    合弁各当事者、経営協力各当事者又は外国投資家の名称及び住所

(3)    企業又は経営協力各当事者の法定代表者

(4)    投資許可証の番号及び発行日、投資許可証発行機関並びに企業の活動期間又は経営協力契約の実施期間

(5)    企業の投資総額及び法定資本並びに合弁各当事者の出資比率又は経営協力各当事者が実施を引き受けた資本

(6)    活動の目的及び範囲

28条 経営登記及び営業許可証

1      投資許可証は、またこれをもって経営登記証明書とする。

2      法規の規定に基づいて経営許可証を有するべき経営分野及び業種については、外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、権 限を有する国家機関に対する登記を要するのみで投資許可証の規定に基づく経営活動を展開することができ、経営許可証の申請を必要としない。

3      規定に基づいて営業許可証を有するべき経営分野及び業種については、活動開始前に、外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、法規の規定に従い営業許可証を取得しなければならない。

29条 支店及び代表事務所

1      外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、投資許可証の規定に基づいて経営活動を実現するため、企業の本店所在地又は経営協力契約の主たる活動地点の省又は市の外に支店及び代表事務所を開設することができる。

  外国投資資本を有する企業は、輸出を推進するために必要な場合には、貿易及びマーケティング製品販売の各活動を実施するため、外国において自己の支店又は代表事務所を開設することができる。外国における支店又は代表事務所の開設は、計画・投資部によって審査されて承認されなければならない。

2      外国投資資本を有する企業は、外国における自己の支店及び代表事務所の活動に関して責任を負う。支店の所得は、企業の所得として計算され、毎年ベトナムの親会社へ移転されなければならず、かつ、投資許可証所定の税率に基づく企業所得税を課税される。外国投資資本を有する企業がベトナムと二重課税防止協定を締結している国において支店を開設する場合には、当該協定の規定に従って実施する。

3      計画・投資部は、外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者の支店及び代表事務所の開設の手順及び手続を指導する。

30条 管理組織への委託

1    ホテル、賃貸オフィス・アパート、ゴルフコース、スポーツ、遊楽・娯楽、医療検査・治療及び教育・トレーニングの各分野並びに高い専門管理技能を必要とするその他の分野については、外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者は、経営活動を管理するため、管理組織に委託することができる。

2      管理の委託は、投資許可証に規定されたプロジェクトの活動目的及びベトナム国家の利益に変更又は消極的作用をきたすものであ ってはならない。

3      管理の委託は、外国投資資本を有する企業又は経営協力当事者と管理組織との間で締結される管理契約を通じて実現される。管理手数料は、当事者間で管理契約において合意され、企業又は経営協力当事者の管理費用として計算処理される。

  管理契約は、投資許可証発行機関の承認を取得しない限り、効力を有しない。

4      管理組織は、外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者中の一方若しくは双方の名で活動し、かつ、それらの印鑑及び口座を使用する。管理組織は、管理契約所定の自己の権 利及び義務の実現過程において外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者に対して責任を負い、かつ、ベトナム法を遵守する。

  管理組織は、法規の規定に従って税を納付し、かつ、その他の財政義務を実現しなければならない。外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、当該ベトナム国家に対する納付金を管理組織に代わって納付する責任を有する。

  外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、すべての場合において、管理契約所定の管理活動に関連する事項に係る管理組織の活動の全部に関してベトナム法上の責任を負う者とする。管理組織は、管理契約の範囲外の自己の活動に関してベトナム法上の責任を直接に負わなければならない。

31条 企業の再組織

1      企業の新設分割、存続分割、新設合併及び吸収合併並びに投資形態の変更(以下「企業の再組織」と総称する。)は、投資許可証発行機関の承認を取得しなければならない。

  企業の再組織の提議書類は、次の各号に掲げるものからなる。

(1)    企業の再組織の申請書

(2)    資本譲渡の書類(資本を譲渡する場合について)

(3)    合弁企業管理会議の決議又は経営協力各当事者の合意

(4)    新企業の定款(ベトナム企業に転換する場合を除く。)

(5)    再組織がなされる前の各企業の財務活動状況の報告

(6)    企業の再組織に関する説明

(7)    土地使用権に関係する資料

(8)    投資許可証発行機関が請求するその他の資料

2      企業の再組織に関する説明は、次の各号に掲げる主要内容を有するものとする。

(1)    法定代表者の氏名及び住所並びに企業の再組織の以前と以後の各企業の名称及び所在地

(2)    生産又は経営の目標

(3)    労働者雇用方案

(4)    企業の再組織に関係する各企業の権 利及び義務の解決方案

(5)    企業の再組織の実施期間

3      投資許可証発行機関は、適式な書類を不足なく受領した日から30業務日以内に、投資許可証の発行形式により、企業の再組織に対する承認の決定を下す。承認しない場合には、投資許可証発行機関は、当該理由を説明する文書を有しなければならない。

32条 企業の再組織後の権 利及び義務の承継

  企業の再組織に対する投資許可証が発行された後に、新企業は、前条第2項所定の企業の再組織に関する説明において記述される各企業の権 利及び義務の解決方案に従って、旧企業の権利及び義務を承継する。

33条 資本の譲渡

1      外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、資本を譲渡するときは、投資許可証発行機関に対して資本譲渡の登記をする。

2      資本譲渡の登記書類は、次の各号に掲げるものからなる。

(1)    資本譲渡の登記申請

(2)    資本譲渡契約

(3)    合弁企業管理会議の決議又は経営協力各当事者の合意

(4)    合弁契約、経営協力契約又は企業定款の修正及び補充

(5)    企業の活動状況報告

(6)    企業外部の当事者に対して譲渡する場合には、譲受側当事者の法人格及び財務状況

3      投資許可証発行機関は、資本譲渡の登記書類を受領した日から15業務日以内に投資許可証を調整する。

34条 投資総額及び法定資本の再構築

1      外国投資資本を有する企業は、活動過程において、プロジェクトの目的又は規模、パートナー、出資方式その他の変更のあ るときは、投資総額及び法定資本を再構築することができる。

2      前項所定の投資総額及び法定資本の再構築は、この議定第14条及び第23条所定の下限を下回って法定資本比率の減少を発生させるものであ ってはならない。

3      投資総額及び法定資本の再構築並びに合弁各当事者の出資比率の変更は、企業の管理会議によって決定され、かつ、投資許可証発行機関の承認を取得しなければならない。

35条 無償移転

  外国投資家が投資許可証の規定に基づき、活動期間満了時に、自己の所有に属する財産をベトナム国家又はベトナム側当事者に対して無償で移転することを約する場合には、移転財産は通常活動状態にあ る旨が保障されなければならない。

  外国投資資本を有する企業又は経営協力契約が不可抗力ではない何らかの原因により期間満了前に活動を終了し、かつ、当該終了が無償移転の約束に変更を生じさせる場合には、外国投資家は、無償移転の約束により享受した待遇について補償する責任を有する。

36条 活動の一時停止及びプロジェクトの実施スケジュールの延期

  外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、活動の一時停止又はプロジェクトの実施スケジュールの延期をするべき正当な理由を有する場合には、投資許可証発行機関に対して報告しなければならない。不可抗力による場合を除き、活動の一時停止又はプロジェクトの実施スケジュールの延期は、投資許可証発行機関によって承認されない限り、実施することができない。

  一時停止又はプロジェクトの実施スケジュールの延期の際に、外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、具体的なケースに応じて、各種財政義務を免除され、又は軽減される。

37条 活動の終了並びに企業の清算及び解散

  外国投資資本を有する企業又は経営協力契約の活動の終了、清算及び解散は、次の各号に掲げる順序に従って実施される。

(1) 投資許可証発行機関は、外国投資法第52条所定の場合には、外国投資資本を有する企業又は経営協力契約の活動終了の決定を下す。

(2) 外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、企業財産の清算又は経営協力契約の清算のため、清算委員会を設立する責任を有する。

(3) 清算終了後に、外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、報告書を作成し、投資許可証発行機関が審査して企業の解散又は経営協力契約の効力終了の決定を下すよう、清算書類を投資許可証発行機関に対して提出する。

38条 活動終了に関する報告

  投資許可証発行機関が活動終了の決定を下した日から15日以内に、外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、企業の活動終了及び財産の清算又は経営協力契約の清算に関して中央紙又は地方の日刊紙に3号連続して登載しなければならない。

39条 清算委員会の設立

1      活動期間満了日又は期間満了前の活動終了に関する有効な決定が下された日から30日以内に、合弁企業管理会議、外国投資家(100パーセント外国投資企業に対して)又は経営協力各当事者は、企業財産の清算又は経営協力契約の清算を実施するため、清算委員会を設立する責任を有する。清算委員会の成員は、合弁企業管理会議、外国投資家又は経営協力各当事者によって決定される。

2      前項所定の期間が経過しても、清算委員会が設立されない場合には、投資許可証発行機関は、企業の清算又は経営協力契約の清算を実施するため、清算委員会の設立の決定を下す。投資許可証発行機関は、関係する機関及び組織の代表者又は専門家、労働者代表及び債権 者代表を招いて清算委員会に参加させることができる。

3      この条第1項所定の清算委員会設立の決定は、清算委員会の成員、職能、任務、権 限及び活動経費を明記したものでなければならず、かつ、合弁各当事者、合弁企業管理会議の各成員、外国投資家及び経営協力各当事者に対して送付される。

40条 清算委員会の権 限及び任務

1      清算委員会は、企業の清算又は経営協力契約の清算において、合弁企業管理会議、外国投資家又は経営協力各当事者を補佐する組織であ る。清算委員会は、清算の実施のため、企業又は経営協力契約に参加するベトナム側当事者の印鑑を使用することができる。

2      清算委員会は、清算過程において、次の各号に掲げる権 利を有する。

(1) 清算活動に関する書類、資料、証憑その他を提出するよう、企業の社長、各副社長及び会計責任者又は経営協力各当事者の代表者に対して請求し、並びにその他の組織及び個人に対して提起する。

(2) 必要な場合には、ベトナム又は外国の組織又は専門家を招いて会計監査並びに機械、設備及び工場の鑑定を実施して、企業又は経営協力契約の残存価値を確定する。

3      清算委員会は、次の各号に掲げる任務を有する。

(1) 企業の清算又は経営協力契約の清算に関して、債権 者及び関係する各組織に対して書面で通知する。

(2) 適法に企業又は経営協力契約の所有に属する財産価値を確定する。

(3) 国に対して既に履行した財政義務を確定する。

(4) 未収金及び支払うべき金額を確定する。

(5) 合弁企業管理会議、外国投資家又は経営協力各当事者の承認のため、清算方案を作成する。

(6) 承認された清算方案を実施する。

(7) 清算結果報告を作成して、合弁企業管理会議、外国投資家又は経営協力各当事者に対して提出する。

41条 各種債務の弁済優先順位

  外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、清算の過程において、次の各号に掲げる優先順位に従って、各種債務を弁済する。

(1)         清算活動に関係する費用

(2)         企業又は経営協力各当事者が未だ支払っていない賃金及び社会保険料

(3)         企業又は経営協力各当事者のベトナム国家に対する税その他の財政義務

(4)         借入金

(5)         企業又は経営協力各当事者のその他の債務

42条 清算委員会の活動期間

1      清算委員会の活動期間は、その設立の日から12か月間を超えない。

2      清算委員会は、活動期間満了時に清算を完了していなくとも、その活動を終了する。この場合においては、合弁各当事者、外国投資家又は経営協力各当事者が自ら未処理事項を解決する。紛争のあ る場合には、紛争の処理は、この議定第122条の規定に従って実施される。

43条 財産の清算方式

  外国投資資本を有する企業又は経営協力契約の実施のための財産の清算は、当事者間で合意された方式に従って実施される。

  ベトナム側当事者が土地使用権 価値により出資している場合には、活動終了時点における残存期間に対する土地使用権 価値は、企業の清算財産に属する。

44条 破産状態時の解決手続

  清算の過程において、当該企業が破産状態にあ ることが確定できる要素を十分に有する場合には、清算委員会は、清算を終了し、企業破産に関する法規に規定される破産手続に基づく解決へ転換するため、投資許可証発行機関に対して報告しなければならない。

 

  第四章 税及び財務に関する事項 

 

45条 企業所得税

  外国投資資本を有する企業及び外国側経営協力当事者は、取得した利益の25パーセントの税率により、企業所得税を納付する。ただし、次条所定の場合を除く。

  石油、ガスの探査及び開発並びにその他の希少天然資源については、企業所得税は、石油・ガス法及び関連法規の規定に従って実施する。

46条 投資奨励の各場合における企業所得税

  優遇企業所得税は、次のように適用される。

(1) 次の各目に掲げる標準の1つを満たすプロジェクトについては、20パーセントとする。

(a)  サービス分野において活動する工業区内企業

(b)  前条並びにこの条第2号及び第3号所定のプロジェクトの種類に属しない生産プロジェクト

(2) 次の各目に掲げる標準の1つを満たすプロジェクトについては、15パーセントとする。

(a)  投資が奨励されるプロジェクトのリストに属するもの

(b)  困難な社会・経済的条件を有する地区への投資

(c)  輸出加工区内のサービス企業

(d)  製品の50パーセントを超えて輸出する工業区内企業

(e)  活動期間満了後にベトナム国家に対して財産を無償で移転するもの

(3) 次の各目に掲げる標準の1つを満たすプロジェクトについては、10パーセントとする。

(a)  前号所定の各標準の2つを満たすもの

(b)  投資が特別に奨励されるプロジェクトのリストに属するもの

(c)  投資が奨励される地区のリストに属する特別に困難な社会・経済的条件を有する地区へ投資するもの

(d)  工業区、輸出加工区又は高度技術区のインフラストラクチャ―開発企業及び輸出加工区内企業

(e)  医療検査・治療、教育・トレーニング及び科学研究の分野に属するもの

(4) 優遇企業所得税率の適用期間は、次のように規定される。

(a)  この条所定の優遇企業所得税率は、次に掲げる標準の1つを満たすプロジェクトに対して、投資プロジェクトの実施期間を通して適用される。

@ 投資が特別に奨励されるプロジェクトのリストに属するもの

A 投資が奨励される地区のリスト内の特別に困難な社会・経済的条件を有する地区に属するもの

B 工業区、輸出加工区又は高度技術区のインフラストラクチャ―の開発

C 工業区、輸出加工区又は高度技術区の区内への投資

D 医療検査・治療、教育・トレーニング及び科学研究の分野に属するもの

(b)  10パーセントの企業所得税率は、プロジェクトが生産・経営活動を開始した時から15年間において適用される。ただし、この号(a)所定のプロジェクトを除く。

(c)  15パーセントの企業所得税率は、プロジェクトが生産・経営活動を開始した時から12年間において適用される。ただし、この号(a)所定のプロジェクトを除く。

(d)  20パーセントの企業所得税率は、プロジェクトが生産・経営活動を開始した時から10年間において適用される。ただし、この号(a)所定のプロジェクトを除く。

(5)    各プロジェクトは、前号(b)(c)及び(d)所定の優遇税率の享受期間が満了した後に、25パーセントの税率で企業所得税を納付しなければならない。

(6)    外国に定住するベトナム人が外国投資法に基づいて、帰国して投資する場合には、同種のプロジェクトに比して企業所得税の20パーセントを軽減される。ただし、10パーセントの優遇税率を享受する場合を除く。

47条 企業所得税の優遇税率を享受することができないプロジェクト

  前条所定の税率は、ホテル及び賃貸オフィス・アパートの各プロジェクト(投資が奨励される地区への投資又は活動期間満了後にベトナム国家に対して財産を無償で移転する投資を除く。)並びに金融、銀行、保険、商業及びサービス提供の各プロジェクト(工業区、輸出加工区又は高度技術区内のプロジェクトを除く。)に対して適用しない。

48条 企業所得税の減免

  企業所得税の減免及び権 限は、次のように適用される。

(1)    この議定第46条第(1)号所定の各プロジェクトは、経営が利益を有した時から1年間において企業所得税を免除され、かつ、当該1年に続く2年間において50パーセントを軽減される。

(2)    この議定第46条第(2)号所定の各プロジェクトは、経営が利益を有した時から2年間において企業所得税を免除され、かつ、当該2年間に続く3年間において50パーセントを軽減される。

(3)    この議定第46条第(3)号所定の各プロジェクト及び投資が奨励される地区への投資プロジェクトは、経営が利益を有した時から4年間において企業所得税を免除され、かつ、当該4年間に続く4年間において50パーセントを軽減される。ただし、8年間企業所得税を免除されるプロジェクトを除く。

(4)    投資が奨励される地区のリストに属する地区へ投資するBOTBTO又はBT企業、高度技術企業、高度技術区内の高度技術サービス企業、特別に困難な社会・経済的条件を有する地区における植林プロジェクト及びインフラストラクチャ―の建設・経営プロジェクト並びに投資が特別に奨励される地区のリストに属する大規模プロジェクトで社会・経済へ大きな効用を与えるものは、経営が利益を有した時から8年間において企業所得税を免除される。

(5)    税の免除期間は、経営が初めて利益を有した年から連続して計算される。

(6)    上記企業所得税の減免措置は、ホテル及び賃貸オフィス・アパートの各プロジェクト(投資が奨励される地区への投資又は活動期間満了後にベトナム国家に対して財産を無償で移転する投資を除く。)並びに金融、銀行、保険、商業及びサービス提供の各プロジェクト(工業区、輸出加工区又は高度技術区内のプロジェクトを除く。)に対して適用しない。

49条 企業所得税の優遇税率及び税の減免期間の調整

1      外国投資資本を有する企業又は外国側経営協力当事者が経営過程において、この議定第46条及び前条所定の優遇企業所得税率及び税の減免期間を享受するための各標準を達成しない場合には、投資許可証発行機関は、投資許可証に規定された税率及び税の減免期間を調整する。

2      財政部は、経営過程において天災、火災その他不可抗力により困難に遭遇した場合に対して現行規定に従って税の減免を決定する。

50条 外国への利益送金税

1      外国投資家がベトナムにおける投資によって取得した利益(再投資により還付された企業所得税額及び資本譲渡により取得した利益を含む。)を外国へ送金し、又はベトナム国外に保持する場合には、外国への利益送金税を納めなければならない。

2      外国への利益送金税の税率は、次のように適用される。

(1) 次の各目に掲げる者については、外国に送金する利益の3パーセントとする。

(a)    ベトナム外国投資法の規定に基づき帰国して投資する外国定住ベトナム人

(b)   工業区、輸出加工区又は高度技術区内へ投資する外国投資家

(c)    1000万米ドル以上を法定資本又は経営協力契約実施資本へ出資する外国投資家

(d)   投資が奨励される地区に属する特別に困難な社会・経済的条件を有する地区へ投資する外国投資家

(2) 500万米ドル以上1000万米ドル未満を法定資本又は経営協力契約実施資本へ出資する外国投資家並びに医療検査・治療、教育・トレーニング及び科学研究に属するプロジェクトへ投資する外国投資家については、外国に送金する利益の5パーセントとする。

(3) 前両号所定の場合に属しない法定資本又は経営協力契約実施資本へ出資する外国投資家については、外国に送金する利益の7パーセントとする。

3      利益送金税は、利益の送金の各回に徴収される。

4      外国投資家が外国への利益送金税を納付したけれども、その後に外国へ送金しない場合には、納付した税額は、還付される。

51条 再投資の場合における企業所得税の還付

1      ベトナムにおける投資活動からの利益その他の適法な所得を使用して、実施しているプロジェクトへ再投資し、又は外国投資法に基づいて新しいプロジェクトへ投資する外国投資家は、次の各号に掲げるすべての条件を満たす場合には、再投資に用いた利益額(石油・ガス法によって規定される場合を除く。)の既に納付した企業所得税の一部又は全部を還付される。

(1) この議定第46条所定の企業所得税に関する優遇を享受することができるプロジェクトへ再投資する。

(2) 再投資の資本が3年以上使用される。

(3)    投資許可証に記載された法定資本又は経営協力契約実施資本へ不足なく出資した。

2      ベトナムにおける再投資に用いる利益額に対する企業所得税の還付は、次のように規定される。

(1) 10パーセントの企業所得税率を享受できるプロジェクトへ再投資する場合には、100パーセント還付

(2) 15パーセントの企業所得税率を享受できるプロジェクトへ再投資する場合には、75パーセント還付

(3) 20パーセントの企業所得税率を享受できるプロジェクトへ再投資する場合には、50パーセント還付

3      外国投資家は、利益を使用して再投資する要求を有する場合には、企業所得税の還付につき審査を受けるため、財政部に対して次の各号に掲げる書類を作成して提出する。

(1) 再投資による企業所得税の還付申請書

(2) 利益を再投資のため3年以上使用する旨の約定

(3) 外国投資家が法定資本又は経営協力契約実施資本へ不足なく出資した旨の合弁企業管理会議、外国投資家又は経営協力各当事者からの保証

(4) 投資許可証の写し

(5) 納付した企業所得税額に関する税務機関からの証明書

4      財政部は、適式な書類を受領した日から15業務日以内に、外国投資家に対して自己の決定を通知する。承認された場合には、外国投資家は、再投資のため使用する自己の利益部分に対する企業所得税の還付手続をすることができる。上記期間が経過したにもかかわらず、財政部が決定を下さず、又は承認しない場合には、財政部は、外国投資家に対して書面により通知して、理由を明確に述べなければならない。

  再投資登記された利益額が再投資のため使用されない場合には、外国投資家は、還付された企業所得税額に再納付するべき税額に対する貸付利率により算出された利息を加算した金額を再納付しなければならない。

52条 資本の譲渡に対する企業所得税

  資本の譲渡は、外国投資法第33条の規定に従い実施され、かつ、次の各号の規定に従う課税対象であ る。

(1) 資本の譲渡により利益が発生する場合には、譲渡側当事者は、取得した利益の25パーセントの税率で企業所得税を納付する。

(2) 課税利益は、譲渡価値から譲渡資本部分の当初価値及び譲渡費用(有する場合)を差し引いた額とする。

  譲り受けた外国投資家が自己の資本部分を再譲渡する場合には、初回の譲渡以降の譲渡資本部分の当初価値は、直前の譲渡契約の譲渡価値に追加出資部分(有する場合)の価値を加算して確定される。

(3)    投資許可証発行機関が資本譲渡契約を確認して投資許可証の調整を採択した後に、資本の譲渡側当事者又はその者から委任された者は、地方の税務機関に対して、税務機関の規定に従った関係書類を添付して資本の譲渡活動に係る税の申告書を提出しなければならない。

53条 課税年度

  外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者に対する課税年度は、太陽暦の11日に始まり、1231日に終わる。

  外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者は、企業所得税を計算し、かつ納付するために、自己の12か月の財務年度を採用する旨を財政部に提議することができる。

54条 企業所得税の課税利益

  企業所得税の課税利益は、課税年度内における総収入金額と総支出金額との差額にその他の付加的収入金額を加えて、外国投資法第40条の規定に従って、繰り越された欠損を差し引いた金額であ る。企業所得税の課税利益は、本店の課税利益に企業の付属基礎(有する場合、訳者注:支店等を指す。)の課税利益を加えたものであ る。

  企業所得税の課税利益の確定は、企業所得税法第9条の規定に従って実施する。外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者は、ベトナムの組織及び個人のため、慈善及び人道上の目的による各種活動に対する合理的支援拠出金であ ると税務機関によって確定された支出金を経費に組み入れて計算することができる。

55条 欠損の繰越し

  外国投資資本を有する企業及び外国側経営協力各当事者は、活動の過程において、税務機関に対する税の決算後に欠損が発生した場合には、当該欠損を翌年に繰り越すことができる。当該欠損額は、課税所得から控除することができる。欠損の繰越期間は、5年を超えない。

56条 企業基金の積立て

  外国投資資本を有する企業は、企業所得税を納付し、かつその他の財政義務を履行した後に、残存利益から控除して、準備基金、福利基金、生産拡張基金その他企業の決定に基づく基金を積み立てる。

57条 輸入物品に対する輸入税の免除

1      外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者は、次の各号に掲げる固定資産を形成するための輸入物品について、輸入税を免除される。

(1) 設備、機械

(2) 技術ラインの中で使用される専用輸送手段及び従業員の送迎のための専用輸送手段(24座席以上の自動車及び水路輸送手段)

(3) コンポーネント、基本部品、分離可能部品、スペアパーツ、アクセサリー、金型並びに機械、設備、輸送手段及び前号所定の専用輸送手段の付属品

(4) 技術ライン内の設備及び機械を製造するための、又はコンポーネント、基本部品、分離可能部品、スペアパーツ、アクセサリー、金型及び機械若しくは設備の付属品を製造するための輸入原材料及び物資

(5) 国内で生産されていない建設物資

2      BOTBTO又はBTプロジェクトの実施のため輸入される原材料及び物資並びに農業、林業又は漁業のプロジェクトの実施のため輸入を許可された植物種子、家畜用動物及び特殊農薬は、輸入税を免除される。

3      前両項所定の輸入物品に対する輸入税の免除は、プロジェクト規模の拡張、技術の変更及び技術の革新の場合にも適用される。

4    ホテル、賃貸オフィス・アパート、住宅、ビジネスセンター、技術サービス、スーパーマーケット、ゴルフコース、観光リゾート、スポーツセンター、遊楽・娯楽センター、医療検査・治療施設、トレーニング、文化、金融、銀行、保険、会計監査及びコンサルティングサービスの分野の外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、この条第1項及び前項所定の税の免除が適用される。ただし、この議定の付属書の規定に基づき、1回のみ輸入税が免除されて輸入することのできる設備を除く。

5      この議定の付属書に規定される投資が特別に奨励されるプロジェクトのリストに属するプロジェクト又は特別に困難な社会・経済的条件を有する地区へ投資する外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、生産開始から5年間において生産原材料に対する輸入税を免除される。

6      機械、電気又は電子のコンポーネント又は部品を生産するため投資する外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、生産開始から5年間において生産原材料に対する輸入税を免除される。

7      輸出製品生産のため輸入する原材料、分離可能部品、部品及び物資は、輸入税を免除される。

8      政府首相の決定に基づく投資が特別に奨励されるプロジェクトのため使用される物品及び物資は、輸入税を免除される。

9      商業部又は商業部によって権 限を委譲された機関は、投資許可証、フィージビリティスタディ・レポート及び技術設計に基づいて、免税輸入物品のリストを決定する。上記輸入物品は、ベトナム市場において転売してはならない。ベトナム市場における転売を必要とする場合には、商業部の認可を取得し、かつ、法規の規定に従って関係する税を納付しなければならない。

58      輸出製品の生産のため輸入する原材料及び物資並びに輸出製品を生産する企業に対して販売する製品の生産のための原材料に対する輸入税

1      輸出製品を生産する外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、輸出製品の生産のため輸入する原材料及び物資について、輸出入税法に規定された期間内に輸入税を暫定的に納付しないことができる。生産要求又は生産周期による若干の輸出製品については、当該暫定的未納付期間は、財政部によって決定される。

  上記期間を徒過した場合には、外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、輸入税を納付しなければならず、製品の輸出時に輸出製品の比率に相当する比率に従って輸入した原材料及び物資の輸入税を還付される。

2      輸出製品を直接に生産する他の企業に対して自己生産した製品を販売する外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、当該製品に相当する原材料に対して輸入税を免除される。

59条 輸入税の課税価格

  輸入税を課税される物品に属する輸入物品の輸入税の課税価格は、輸入物品のインボイスに記載された価格により確定される。インボイスを有しない場合には、輸入税課税価格は、財政部の規定に従って確定される。

60条 付加価値税

1      外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者は、輸出製品の生産のため輸入する原材料及び物資について、輸出入税法の規定に基づき輸入税を暫定的に納付しない期間内に付加価値税も暫定的に納付しないことができる。

2      外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者は、次の各号に掲げる輸入物品について付加価値税の納付を必要としない。

(1)    外国投資資本を有する企業の固定資産を形成し、又は経営協力契約を実施するため輸入され、かつ、国内で同種のものが生産されていない技術ラインに含まれる設備、機械及び専用輸送手段

  付加価値税の非課税対象に属する輸入設備・機械ライン一式に国内で生産された設備又は機械が含まれる場合には、当該設備・機械ライン一式全体に対して付加価値税を課税しない。

(2)    外国投資資本を有する企業の固定資産を形成し、又は経営協力契約を実施するための建設物質で国内で生産されていないもの

(3)    輸出製品を直接に生産する他の企業に対して提供する製品を生産するため輸入する原材料

61条 固定資産の償却

  外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者は、財政部の規定に従い、固定資産の償却を実施する。

 

  第五章 会計及び統計の制度並びに保険 

 

62条 会計、会計監査及び統計の業務

1      外国投資資本を有する企業又は外国側経営協力各当事者における会計、会計監査及び統計の業務は、ベトナムの会計、会計監査及び統計に関する法規の規定に従い実施する。

2      外国投資資本を有する企業及び外国側経営協力当事者は、ベトナムの会計制度に従って会計を実施する。

  正当な理由を有して、別の常用外国会計制度を採用するべき場合には、財政部の承認を取得しなければならない。

3      外国側経営協力当事者は、経営協力の各類型に従った内容に基づいて会計記帳 する。

63条 度量衡、通貨、会計記帳 及び統計の単位

1      会計及び統計において用いる度量衡単位は、ベトナムの正式な度量衡単位であ る。別の度量衡単位は、ベトナムの正式な度量衡単位に換算されなければならない。

2      会計及び統計の記帳 において使用される通貨単位は、ベトナムドンとする。必要な場合には、外国投資資本を有する企業又は外国側経営協力当事者は、外国通貨単位の使用を承認するよう財政部に対して提議することができる。

3      会計及び統計の記帳 は、ベトナム通貨によって、又はベトナム通貨及び常用外国通貨によって実施される。

64条 財務報告

  外国投資資本を有する企業及び外国側経営協力当事者は、毎年の財務報告書を企業の財務年度が終了した日から3か月以内に投資許可証発行機関、計画・投資部、財政部及び統計総局に対して提出しなければならない。

  外国投資資本を有する企業又は外国側経営協力当事者の毎年の財務報告書は、上記の各機関への提出の前に、会計監査に関する法規の規定に従って、ベトナムにおいて活動を許可された1つの独立会計監査会社によって会計監査される。

  会計監査会社は、会計監査結果の独立性、客観性及び正確性に関して法規上の責任を負う。

  外国投資資本を有する企業又は外国側経営協力当事者の会計監査された財務報告書は、ベトナム国家に対する納税義務その他の財政義務を確定し、かつ、決済するための根拠として使用することができる。

65条 保険に関する規定

1      外国投資資本を有する企業及び外国側経営協力当事者は、法規の規定に基づきベトナムにおいて適法に活動を許可された保険会社と締結した保険契約に基づいて付保を実現する。

2      外国投資資本を有する企業及び外国側経営協力当事者は、法規の規定に従って、任意保険及び強制保険の付保を実現する。

  保険の対象は、人、財産、民事責任その他の法規の規定に基づく対象から成る。

 

    第六章 外国為替管理 

 

66条 口座の開設

    外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者は、ベトナムにおいて活動を許可された銀行において外国通貨口座及びベトナムドン口座を開設することができる。

   特別なプロジェクトにおいて必要が生じた特殊な場合には、外国資本を有する企業は、ベトナム国家銀行の承認を条件として、ベトナム国外の銀行に口座を開設することができる。この場合には、外国資本を有する企業は、ベトナム国家銀行に対してベトナム国外の銀行での口座開設手続を報告することに責任を負う。外国資本を有する企業の口座の開設、使用及び閉鎖は、ベトナム国家銀行の規定に従う。

67条 外国通貨保証

1      外国投資資本を有する企業及び外国側経営協力当事者は、経常取引その他の許可された取引に対応するため、外国為替管理法の規定に従い、外国通貨を外国通貨取引を許可された銀行において購入することができる。

2      政府の計画の下において特に重要な投資プロジェクトについては、政府首相は、随時に外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者のために投資許可証所定の外国通貨のバランスに係る保証を決定する。

3      ベトナム政府は、商業銀行がこの条第1項所定の外国通貨の需要に対応することができない場合には、インフラストラクチャーの開発その他の重要なプロジェクトに投資する外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者のために外国通貨のバランスに係る支援を保証する。

68  外国投資家が受領した金員の国外への送金

1      外国投資家は、その納税義務を履行した後に、次の各号に掲げるものを国外へ移転することができる。

(1)    経営活動から取得した利益及び利益分配金

(2)    役務の提供及び技術移転による支払

(3)    外国からの借入金の元本及び利息

(4)    投資資本

(5)    自己の適法な所有権 に属する金銭その他財産

2      企業の活動を終了し、及び企業を解散する際に、外国投資家は、適法な所有に属する財産を国外へ移転することができる。

3      前項所定の国外へ移転する金額が当初資本及び再投資資本の金額を上回る場合には、当該超過部分は、投資許可証発行機関が承認した後に限り国外へ移転することができる。

69条 外国人の所得の外国送金

    外国投資資本を有する企業において、又は経営協力の下で働く外国人は、その外国通貨での賃金及び適法な所得を所得税その他費用を支払った後に国外へ移転することができる。

70  交換レート

    外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者の投資及び生産・経営の過程において採用する外国通貨からベトナム通貨への、又はその逆の交換レートは、交換時において適用されるベトナム国家銀行の規定に従うものとする。

 

  第七章 輸出、輸入、技術移転及び環境保護 

 

71  輸入計画の登記

1      外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者は、投資許可証を取得した日から60日以内に、プロジェクトの基本建設期間全体の機械、設備、付属品、物資及び原料等の輸入計画を、又は建設・据付スケジュールに従い年度ごとに分けた当該輸入計画を登記する。当該輸入計画は、資本の出資計画、建設計画及び生産計画に合わせるため、各四半期及び年の最初の月に補充し、又は修正することができる。

2      投資許可証、フィージビリティスタディ・レポート及び技術・工事設計に基づき、商業部の授権 を受けた機関は、すべての書類を受領した日から15日以内に各プロジェクトのための輸入計画を審査する。輸入計画が上記期間の経過後も承認されない場合には、商業部の授権 を受けた機関は、企業又は経営協力各当事者に対して文書により通知し、かつ、承認しない理由を説明しなければならない。。

3      取引条件が同様であ る場合には、外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者が輸入に代えてベトナムにおいて商品を購入することは、これを奨励する。

72  輸入設備、機械及び物資に関する要求

    投資プロジェクトの実現のためにベトナムに輸入される機械、設備及び物資は、標準及び品質を保証し、かつ、フィージビリティスタディ・レポート、技術的設計並びに輸入機械及び設備に関する法規に規定される生産上の要求並びに環境保護及び労働安全に関する要求に適合していなければならない。

    輸入禁止リストに属する中古機械及び設備を除き、外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者は、中古機械及び設備の経済的・技術的効率に関して決定する権 利を有し、かつ、責任を負い、更に科学・技術・環境部の定める技術及び環境保護に係る要求を保証する。

73  輸入設備及び機械の鑑定

1      投資プロジェクトの実現のために輸入する機械及び設備は、機械及び設備が入札により調達される場合を除き、輸入の前に、又は据付けの前に価値及び品質について鑑定されなければならない。

2      承認された輸入計画に基づき、入境地税関は、鑑定証明の提出を要しない機械及び設備の輸入を許可する。

3      輸入機械及び設備の鑑定を実施する組織は、ベトナムにおいて活動が認められた鑑定会社及び鑑定の職能を有するベトナムの国家組織とし、又は機械及び設備の輸入前の鑑定については、外国の鑑定会社とする。投資家は、投資許可証発行機関にその選択した鑑定会社に関する情報を提供しなければならない。

  鑑定組織は、鑑定結果に関して法的責任及び物質的責任を負う。設備及び機械の鑑定価値が投資家によって報告された価値よりも低い場合には、投資家は、当該鑑定結果に基づいて実現される価値の再調整をしなければならない。欺罔が発見された場合には、違反の程度に応じて、法規の規定に従って処罰される。

4      投資許可証発行機関は、必要な場合には、輸入設備又は機械の価値を再鑑定するよう請求することができる。

74  設備及び機械の分割払購入及びリース

1      いくつかのプロジェクトにおいて特別に必要な場合には、外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者は、プロジェクトを実現するために設備及び機械を国内外からリースすることができる。

2      固定資産を形成する設備及び機械を分割払いにより購入する外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者については、輸入税を免除する。

3      外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者が生産・経営活動のため機械及び設備をリースする場合には、次の各号の規定に従い行う。

(1)    フィージビリティスタディ・レポートに登記された技術ラインに含まれない機械及び設備並びにこれに伴う金型及びスペアパーツに限り、生産を目的として特定の期間においてリースすることができる。

(2)    国外からリースされる機械及び設備は、リース期間満了時に再度輸出されなければならない。

    外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者は、法規の規定に従いレッサーに代わって財政義務を履行する。

    企業は、機械及び設備のリース料を業務経費に計上することができる。ただし、リース設備を減価償却し、又はリース資産の価値を企業資産の価値に含めることはできない。

    リース期間中のリース機械及び設備は、企業の解散又は破産の手続においてレッシーの資産とみなすことはできない。

75  加工及び再加工 

    外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者は、投資許可証に記載された目的に従い、製品の加工又は再加工の活動を行うことができる。具体的には、次の各号に掲げるものとする。

(1)    外国の加工を引き受ける。

(2)    国内の加工を引き受ける。

(3)    機械及び設備又は技術ラインの性能が生産を保証しない場合には、国内において製品の一部又は工程の一部の加工を発注する。

76  商品の輸出

   外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者は、法規の規定に従い製品を直接に、又は委託して輸出することができ、かつ、輸出を受託することができる。

   企業は、税関機関において輸出手続を行う。ただし、輸出計画の登記を要しない。

   輸出禁止商品リスト及び条件付輸出商品リストに含まれる商品を除き、外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者は、商業部の規定に従いベトナム市場において直接に商品及び製品を購入し、もって輸出のために加工し、又は輸出することができる。

77  ベトナム市場での製品の販売

   ベトナム市場で販売される製品に関して、外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者は、販売場所について制限を受けることなく、直接に、又は代理人を通じて、販売を実施することができる。企業は、ベトナムで同種の製品を生産する他の企業のため、製品販売の代理人となることができる。

  製品の販売価格は、企業が決定する。国家により統一的に価格が管理される商品又はサービスについては、販売価格は、権 限を有する国家機関が公布する価格枠による。

78  輸出加工企業の製品のベトナム市場での販売

   輸出加工企業は、当該企業において生産した次の各号に掲げる物を含む製品を国内の市場で販売することができる。

(1)    原料及び半製品で輸出向け商品を直接に生産する企業のためのもの

(2)    国内市場において輸入を必要とする商品

(3)    商業的価値のあ るスクラップ原料及び廃品

  上記商品に対する税及びその納付の手続は、輸出及び輸入に関する法規の規定による。

79  保税倉庫

   輸出向け製品を生産する外国投資資本を有する企業は、当該企業内に保税倉庫を設置することができる。保税倉庫に搬入される商品は、輸入税を納付するべき範囲に属しない。

   保税倉庫を設置する必要のあ る企業は、次の各号に掲げる条件及び手続を保証しなければならない。

(1)    少なくとも生産品の50パーセントを輸出する。

(2)    保税倉庫から生産施設へ搬入される商品は、登記され、かつ、税関機関の監察を受けなければならない。

(3)    保税倉庫に搬入された商品は、ベトナム市場において販売してはならない。商業部がベトナム市場における販売を承認した場合には、企業は、法規の規定に従って輸入税その他種類の税を納付しなければならない。

(4)    保税倉庫に搬入された物品が破損し、又は品質が劣化して、生産上の要求を満たさない場合には、再輸出し、又は廃棄されなければならない。当該廃棄については、規定に従い、かつ、税関機関、税務機関及び環境機関の監察を受け入れなければならない。

  税関総局は、上記規定に基づき、外国投資資本を有する企業における保税倉庫の設置に係る許可証の発行を指導し、かつ、保税倉庫の活動の管理及び監察を実施する。

80  技術移転の保護及び奨励

1      ベトナム政府は、ベトナムでの投資プロジェクトの実現のため、技術移転に関する法規に従い、有利な条件を作り、かつ、技術移転当事者の適法な権 利及び利益を保護し、更に技術の迅速な移転、とりわけ先進技術及び次の各号に掲げる要求の1つを満たす技術の移転を奨励する。

(1)    ベトナムにおいて新規かつ必要な製品を製造するための技術又は輸出製品を製造するための技術

(2)    技術性能、製品の品質及び生産能力を向上させるための技術

(3)    原料又は燃料を節約する技術及び天然資源を有効に開発し、かつ、使用する技術

2      生態環境、公共秩序及び労働安全に影響を及ぼす技術の移転は、これを厳禁する。

81  技術移転及び技術による出資

1      外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者に係る技術移転は、技術移転に関する法規の規定に従い技術移転契約に基づき実行される。

2      出資に用いられる移転技術の価値は、各当事者が合意し、かつ、いかなる場合にも、法定資本の20パーセントを超えない。

    出資に用いられる商標、ノウハウ、技術プロセス及び技術サービス等については、技術の移転に関するすべての税金を免除する。

3      技術による出資の場合には、投資家は、技術移転の書類を作成しなければならない。当該書類は、投資許可証発行申請のプロジェクト書類に添付されて提出され、かつ、工業所有に関する文書、工業所有権 保護文書並びに技術性能の原則及び合弁当事者間の技術の価値についての合意を備えていなければならない。

  技術による出資は、科学・技術・環境部によって承認されなければならない。投資許可証発行機関は、技術による出資が承認された後に投資許可証の調整を実施する。

82  環境保護

1      外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者は、規定を遵守し、環境保護に関する標準を満たし、かつ、ベトナムの環境保護に関する法規を施行することに責任を負う。

2      活動の性質、技術水準及び環境影響の程度に基づいて、科学・技術・環境部は、環境影響評価報告書を作成するべきプロジェクトのリストを公布する。

  環境影響評価報告書の作成及び査定は、環境保護に関する法規の規定による。

3      上記のリストに含まれないプロジェクトについては、投資家は、投資許可申請書類において、環境に影響を及ぼす可能性のあ るすべての要素を説明し、処理方法を提示し、かつ、建設及び経営活動の過程における環境保護を約定するのみで足りる。

4      投資家がベトナムにおける建設及び経営活動の過程において国際的な先進的環境標準を適用する場合には、科学・技術・環境部において登記するのみで足りる。

   

 

第八章  労働関係 

 

83  労働者の採用

1      外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者は、ベトナム人労働者供給組織を通じてベトナム人労働者を採用する。外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者の労働者供給の要請を受けた日から15日を経過してもベトナム人労働者供給組織が上記要請を満たさない場合には、当該企業又は経営協力各当事者は、直接にベトナム人労働者を採用することができる。

2      外国人労働者を採用する必要のあ る場合には、外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者は、労働に関する法規の規定に従い、労働・戦傷者・社会局又は開発区管理委員会に対し手続をし、もって労働許可証の審査及び発行を受ける。

84  ベトナム人労働者の賃金

1      外国投資資本を有する企業において、及び経営協力各当事者のために働くベトナム人労働者の最低賃金の水準及び賃金は、ベトナムドンで決定され、かつ、支給される。労働・戦傷者・社会部は、随時に最低賃金の水準を公布する。

2      ベトナム人労働者の最低賃金の水準及び賃金は、消費物価指数が直近の回の調整と比較して10パーセント以上上昇したときは、調整することができる。

   

  第九章  土地並びに工事の建設、入札、検収及び決算 

 

85  土地賃貸及び賃料の支払

    外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者は、投資プロジェクトの実現のために、ベトナム国家から土地を賃借することができ、かつ、財政部の規定に従い賃料を支払わなければならない。

86  賃料率及び賃料の減免

    財政部の規定する賃料額の枠及び賃料の減免条件に基づき、省級人民委員会は、各プロジェクトの賃料率及び減免を決定する。賃料率は、少なくとも5年間維持し、増額しない。増額調整する場合には、増額の程度は、前回の調整と比較して15パーセントを超えない。

    国家の土地を賃借する外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者がプロジェクトの全期間又は何年分かの賃料を既に支払っている場合において、当該期間中に賃料増額の決定がなされても、既払賃料は、これを再調整しない。

87  工業区、輸出加工区又は高度技術区における土地賃貸に関する規定

1      インフラストラクチャーへの投資がインフラストラクチャー開発企業によりなされている工業区、輸出加工区又は高度技術区内の投資プロジェクトについては、土地の賃料、既にインフラストラクチャーが開発された土地の賃貸又は転貸賃料及びインフラストラクチャー使用費の支払いは、インフラストラクチャー開発企業と締結した契約に従い行われる。

2    工業区、輸出加工区又は高度技術区において土地を賃借し、又は転借する外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者は、国家地政総局の指導に従い土地使用権 証が発給される。

88  土地の賃貸を決定する権 限

    政府首相は、5ヘクタール以上の都市の土地又は50ヘクタール以上の他の種類の土地を使用するプロジェクトに対する土地の賃貸を決定する。省級人民委員会は、その他のプロジェクトに対する土地の賃貸を決定する。

89  土地の補償、整地及び賃貸書類

1      ベトナム国家によって土地賃貸が行われる場合には、投資プロジェクトの位置する省級人民員会は、補償し、整地し、かつ、土地賃貸手続を完成することの実現の組織に責任を負う。補償及び明渡しの費用は、プロジェクトの投資総額に算入される。省級人民員会は、賃借企業と土地補償及び明渡し実現のための資金財源に関して合意する。

2      ベトナム側当事者が土地使用権 価値により出資する場合には、補償し、整地し、かつ、手続を完成し、もって土地使用権 を取得することに責任を負う。補償及び整地に関する実現費用については、ベトナム側当事者の出資の一部に算入され、又は各当事者が合意する。

3      補償の単価は、国家の一般規定に従って実施する。

4      省級人民委員会が投資許可証を発行するプロジェクトについては、土地賃貸の審査は、投資許可証発行審査と同時に行う。

5      計画投資部が投資許可証を発行するプロジェクトについては、投資許可証発行申請書類に添付される土地賃貸の申請書類は、次の各号に掲げる内容を含む。

(1)    使用地の位置及び面積

(2)    省級人民委員会が財政部の規定した賃料額の枠に基づき提案した賃料率

(3)    土地補償及び整地方案

6      土地賃貸又は転賃の手続及び書類は、地政総局の指導に従い実施する。

90  賃料の計算期間及び土地使用権 価値による出資

    外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者が投資プロジェクトを実現するため土地を賃借する場合、又はベトナム側当事者が土地使用権 価値により出資する場合には、賃料又はベトナム側当事者の出資価値が計算される期間は、土地が実際に明け渡された日から起算される。

91  土地賃貸に関する優遇

    外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者は、労働者に対する住宅及び土地境界外のインフラストラクチャー施設の建設に投資する場合には、最低賃料率で賃借することができ、かつ、各種税について免除され、又は最大の軽減を受けることができる。最低賃料率は、医療検査・治療、教育・トレーニング及び科学研究の分野にも適用される。

92  土地使用権価値及び土地に付着する資産に対する抵当権 の設定

1      外国投資資本を有する企業は、次の各号に掲げる場合には、法規の規定に従い、経営資金を借り入れるため、信用組織に関する法律の規定によるベトナムの信用組織、ベトナムで活動している外国銀行の支店及びベトナムと外国との合弁銀行に対し、土地の賃借又は転借の期間において土地使用権 価値及び土地に付着する資産に抵当権を設定することができる。

(1)    外国投資資本を有する企業が何年かの間の賃料を既に支払い、かつ、賃料支払済期間の内の少なくとも5年が残存している。

(2)    ベトナム側当事者が土地使用権 価値により出資した合弁企業であって、かつ、土地使用権価値による出資の期間の内の少なくとも5年が残存している。

2      抵当権が設定される土地使用権 価値は、補償及び整地の費用並びに支払済賃料を含み、使用済期間に相当する賃料額が控除される。

3      土地使用権価値に対する抵当権 設定に係る書類及び手続は、地政総局及びベトナム国家銀行の指導に従い実施する。

93  土地使用権価値及び土地に付着する資産に対する抵当権 の解除

1      土地使用権価値及び土地に付着する資産による抵当権 が付された債務に関する弁済義務が完了したときは、外国投資資本を有する企業は、法規の規定に従い抵当権 の解除を実現する。

2      外国投資資本を有する企業が借入契約どおりに債務弁済義務を履行しなかった場合には、抵当権 が設定された資産は、法規の規定に従い処分される。

3      法規の規定による抵当権 に起因して適法な土地使用権を取得した組織又は個人は、投資プロジェクトを実行するため、投資許可証の規定に従い当該土地の使用を継続することができ、かつ、活動目標が変更され、又は補充された場合には、投資許可証発行機関により承認されなければならない。

94  外国投資資本を有する建設工事の管理

    外国投資資本を有する建設工事の管理は、次の各号に掲げる内容に従い実行される。

(1)    建設工事の規画及び建築の査定

(2)    技術設計の査定

(3)    建設入札実行の検査並びに落札者に対するコンサルティング及び建設の許可証の発行

(4)    建設工事の品質管理

95  規画及び建築方案の査定

    投資許可証発行申請書類には、建築方案を具現した初歩設計を添付しなければならない。

    工事の規画及び建築方案の査定は、投資プロジェクトの査定の過程で実施される。

96  技術設計の査定の内容

    建設工事設計は、次の各号に掲げる内容に従い査定される。

(1)    設計組織の法的資格

(2)    承認されたプロジェクト及び規画中の査定済の規画及び建築に対する設計書類の適合性

(3)    ベトナムの技術設計及び建設の規準及び標準又は建設部により承認された外国の技術標準の遵守性

97  技術設計の査定権 限及び建設の決定

    技術設計の査定権 限は、次の各号の規定による。

(1)    建設部は、小規模の、及び簡単な建設工事を伴うプロジェクトを除き、この議定の第114条所定のグループAのプロジェクトに属する技術設計を査定する。省級人民委員会は、その他のプロジェクトの技術設計を査定する。

  建設部は、技術設計の査定を指導する。

(2)    技術設計の査定及び投資家への通知は、適式な書類を受領した日から20業務日の期間内に行われる。技術設計が承認された後に、投資家は、工事を施工することができる。

  上記の20業務日の期間が経過しても設計査定機関がその決定を投資家に通知しない場合には、投資家は、提出された技術設計書類に従い工事を施工することができる。

(3)    投資家は、遅くとも建設工事着工日の10日前までに、建設工事の位置する省級人民委員会に対して工事着工日を通知しなければならない。

98条 工事に対する責任

1      投資家は、建設工事の期間及び工事の目的物の使用期間において、工事の品質及び安全、火災及び爆発に対する防止及び対応並びに環境保護に関してベトナム法上の責任を負う。

2      実地調査・設計組織及び建設請負人は、工事の品質に関係する各自の作業に関して投資家に対して、及びベトナム法上の、責任を負う。

99  工事の目的物の使用のための引渡し

    建設工事が終了した後に、投資家は、建設工事の完成を工事設計査定機関に対して報告するものとし、かつ、工事の目的物を使用のために引き渡す旨が許可される。必要な場合には、当該機関は、工事の目的物の検査をする。承認された設計又は建設に関する規定に係る違反が発見された場合には、法規の規定に従って処理される。

100条 外国投資を伴うプロジェクトの入札に関する規定

1      法定資本又は経営資本の30パーセント以上についてベトナムの国営企業の参加のあ る合弁企業及び経営協力契約は、入札に関する法規の規定に従い物品の調達及び建設・据付けに係る入札を組織しなければならない。合弁企業の管理会議及び経営協力各当事者の正式に授権 された代表者は、投資許可証発行機関の同意意見に基づき、入札計画及び入札結果の承認に責任を負う。

2      前項所定のプロジェクトを除き、その他のプロジェクトの投資家が入札に関する法規の規定に従い入札を組織することは、これを奨励する。

101  工事の決算

1      建設工事が完了し、又は工事の目的物が操業・使用のために引き渡された日から6ヵ月以内に、外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者は、工事決算報告を投資許可証発行機関に提出する。投資家は、決算報告の真実性及び正確性につき責任を負わなければならない。

2      工事決算報告の受領から30日以内に、投資許可証発行機関は、工事決算報告を審査し、かつ、工事決算報告登記確認証を発行することにつき責任を負う。

    必要な場合には、投資許可証発行機関は、投資総額決算報告を査定し、かつ、合理的な費用に従い投資総額を調整するよう要求することができる。

3      建設が完了し、かつ、工事の目的物の全部が使用のために引き渡された日から6ヵ月以内に、投資家は、法規の規定に従い、保存のため、完工書類を提出しなければならない。

4      工事の目的物の所有権 の確認は、法規の規定により行われる。

102  清算

1      投資家は、工事の据付け及び建設のための輸入機械、設備原料及び物料に係る清算手続を行うため、登記確認済の工事決算報告を税関機関に対して提出する。

2      投資家は、プロジェクト工事の据付け及び建設のために輸入物品を使い果たしていない場合には、処理のため、投資許可証発行機関及び税関機関に対して報告する。当該物品は、商業部の承認を得た場合に限り、国内の市場において転売することができ、かつ、法規の規定に従い関係する財政義務を履行しなければならない。

103  土地境界外の技術インフラストラクチャーに対する支援

    政府は、外国投資資本を有する企業又は工業区、輸出加工区若しくは高度技術区の境界までの技術インフラストラクチャーの開発を支援することを保証する。必要な場合には、技術インフラストラクチャー建設・経営企業は、技術インフラストラクチャーの建設のための前渡 金その他の方式に関して、工業区、輸出加工区若しくは高度技術区のインフラストラクチャー企業又は外国投資資本を有する企業と合意することができる。

  第十章 投資許可証の発行手続 

 

104条 投資許可証の発行順序

1      ベトナムにおける外国投資プロジェクトは、計画・投資部の統一的様式に従い発行される投資許可証の形態の下で承認される。

2      投資許可証の発行は、次の各号に掲げる過程の1つを通じて実現される。

(1)    投資許可証発行の登記

(2)    投資許可証発行の査定

105条 投資許可証発行の登記の範囲に属するプロジェクトに対する条件

1      投資許可証発行の登記の範囲に属するプロジェクトは、次の各号に掲げる条件を同時に満たさなければならない。 

(1)    この議定第114条における規定によるグループAに属しない。

(2)    承認された規画に適合する。

(3)    環境影響評価報告を作成するべきプロジェクトリストに属しない。

2      前項所定の各条件のほか、投資許可証発行の登記の範囲に属するプロジェクトは、次の各号に掲げる条件の1つを満たさなければならない。

(1)    製品の全部を輸出する。

(2)    投資・計画部の規定に従い製品の輸出比率に関する要求を満たす工業区への投資

(3)    生産分野に属し、投資規模が500万米ドルに達し、かつ、製品の輸出比率が80パーセント以上であ る。

3      投資許可証発行機関は、投資許可証発行の登記の条件を全て満たすプロジェクトに対し、投資許可証の発行を拒絶してはならない。

4      その余のプロジェクトは、投資許可証発行の査定の範囲に属する。

106条 投資許可証発行の登記

1      投資許可証発行の登記に係る書類には、次の各号に掲げるものが含まれる。

(1)    投資許可証発行の登記申請書

(2)    合弁契約及び合弁企業定款、100パーセント外国投資企業定款又は経営協力契約

(3)    各当事者の法的資格及び財務状況確認文書

2      投資許可証発行の登記に係る書類は5部作成し、少なくとも1部は原本とし、かつ、全部を投資許可証発行機関に提出する。

3      適式な書類を受領した日から15業務日の期間内に、投資許可証発行機関は、投資許可証の形態の下で承認決定を通知する。

  計画・投資部は、投資許可証発行登記プロジェクトの書類の作成に係る指導文書を発布する。

107条 投資許可証発行の査定に係る書類

1      投資許可証発行の査定に係る書類には、次の各号に掲げるものが含まれる。

(1)    投資許可証発行申請書

(2)    合弁契約及び合弁企業定款、100パーセント外国投資企業定款又は経営協力契約

(3)    フィージビリティスタデイ・レポート

(4)    合弁各当事者、経営協力各当事者又は外国投資家の法的資格及び財務状況確認文書

(5)    技術移転に関連する資料(有する場合)

2      書類はAグループのプロジェクトについては12部、Bグループのプロジェクトについては8部作成し、少なくとも1部は原本とし、かつ、全部を投資許可証発行機関に提出する。

  計画・投資部は、外国投資プロジェクトの書類の作成に係る指導文書を発布する。

108条 投資プロジェクトの査定の内容

  投資プロジェクトの査定の内容には、次の各号に掲げるものが含まれる。

(1)    外国側及びベトナム側投資家の法的資格及び財務能力

(2)    プロジェクトの規画への適合程度

(3)    社会・経済的利益(新生産能力、新業種及び新製品創造の可能性、市場の拡大、労働者に対する業務創造の可能性、プロジェクトの経済的利益並びに国家予算への納付金等)

(4)    適用される技術及び工程の水準、資源の合理的使用及び保護並びに生態環境の保護

(5)    土地使用の合理性及びベトナム側当事者の出資財産の価額決定(有する場合)

109条 計画・投資部が投資許可証を発行するプロジェクトの査定の順序

1      グループAに属するプロジェクトについては、計画・投資部は、関係する各部、部門及び省級人民委員会から意見を聴取し、政府首相の査定のために上程する。プロジェクトの重要な事項に関して意見の相違のあ る場合には、計画・投資部は、政府首相へ上程する前に、プロジェクトの審査のために関係する機関から正式に授権 された各代表との諮問会議を組織する。具体的なケースに応じて、政府首相は、自らの決定のために、国家査定会議に対して各プロジェクトに関して研究し、かつ、各プロジェクトに関する諮問に答えることを要求することができる。

2      計画・投資部の権 限に属するグループBのプロジェクトについては、計画・投資部は、査定の前に、関係する各部、部門及び省級人民委員会の意見を聴取する。

3      プロジェクト査定期間は、次の各号の規定による。

(1)    適式な書類を受領した日から3業務日以内に、計画・投資部は、関係する各部、部門及び省級人民委員会に対して書類を交付し意見を求める。

(2)    適式な書類を受領した日から15業務日以内に、意見を有する各部、部門及び省級人民委員会は、自己の管理範囲に属するプロジェクトの内容に関して計画・投資部に対して書面により意見を提出する。上記期間を経過して書面による意見のない場合には、プロジェクトを承認したものとみなす。

(3)    グループAのプロジェクトについては、適式な書類を受領した日から30業務日以内に、計画・投資部は、査定意見を政府首相に対して上程する。計画・投資部の意見を受領した日から10業務日以内に、政府首相は、プロジェクトに対する決定を下す。政府首相の決定を受領した日から5業務日以内に、計画・投資部は、プロジェクトの投資許可証の発行に関する決定を通知する。

(4)    グループBのプロジェクトについては、適式な書類を受領した日から30業務日以内に、計画・投資部は、プロジェクトの査定を完了し、かつ、投資許可証を発行する。

  上記期間には、投資家が投資許可証発行の申請書類を修正し、又は補充する期間は含まれない。

  プロジェクト書類の修正又は補充の投資家に対する計画・投資部のすべての要求は、適式な書類を受領した日から20業務日以内に書面により実現される。

  上記所定の期間が経過して投資許可証を発行しない場合には、当該期間が満了した後7日以内に、計画・投資部は、投資家に対して理由を明確に述べた書面により通知し、かつ、その写しを関係する各機関に対して送付しなければならない。

4    工業区、輸出加工区及び高度技術区内のプロジェクトに対する投資許可証の発行は、計画・投資部の授権 メカニズムに従い実現される。

110    省級人民委員会が投資許可証を発行するプロジェクトに対する査定の順序

1      プロジェクトの査定内容は、この議定第108条の規定に従う。

2      プロジェクト査定及び投資許可証発行の期間は、次の各号の規定による。

(1)    適式な書類を受領した日から3業務日以内に省級人民委員会は、経済技術分野を管理する部並びに関係する各部及び部門に対して書類を交付し意見を求める。

(2)    適式な書類を受領した日から15業務日以内に、意見を有する各部及び部門は、自己の管理範囲に属するプロジェクトの内容に関して省級人民委員会に対して書面により意見を提出する。上記期間を経過して書面による意見のない場合には、プロジェクトを承認したものとみなす。

(3)    適式な書類を受領した日から30業務日以内に、省級人民委員会は、プロジェクトの査定を完了し、かつ、投資許可証を発行する。

  上記期間には、投資家が投資許可証発行の申請書類を修正し、又は補充する期間は含まれない。

  プロジェクト書類の修正又は補充の投資家に対する計画・投資部のすべての要求は、適式な書類を受領した日から20業務日以内に書面により実現される。

  上記所定の期間が経過しても投資許可証を発行しない場合には、当該期間が満了した後7日以内に、計画・投資部は、投資家に対して理由を明確に述べた書面により通知し、かつ、その写しを関係する機関に対して送付しなければならない。

3      投資許可証又は調整された投資許可証発行の日から7業務日以内に、省級人民委員会は、投資許可証又は調整された投資許可証の原本を計画・投資部に、その写しを財政部、商業部その他の経済技術分野を管理する部及び関連する国家管理機関に送付する。

111条 投資許可証の調整

1      投資許可証の修正又は補充は、調整許可証発行機関により調整許可証の形態の下に承認される。

2      調整許可証の発行権 限は、次の各号の規定による。

(1)    計画・投資部は、この議定第114条及び第115条第2項所定のプロジェクトに対して調整許可証の発行を決定し、かつ、開発区管理委員会に委任して受任プロジェクトに対して調整許可証の発行を決定させる。

(2)    省級人民委員会は、投資許可証の発行が分級される範囲内のプロジェクトに対して調整許可証の発行を決定する。

3      投資許可証を修正し、又は補充する必要が生じた場合には、外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、前項の規定に従い投資許可証発行機関に対して投資許可証調整申請書類を提出する。書類には、次の各号に掲げるものが含まれる。

(1)    投資許可証調整申請書

(2)    投資許可証の修正又は補充申請の内容に関する合弁企業の管理会議の決議、経営協力各当事者の合意書又は外国投資家の提案書

(3)    プロジェクト実現進行報告書

4      投資許可証発行機関は、適式な書類を受理した日から15業務日以内に外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者に対して、投資許可証の調整に対する決定を通知する。

  上記の期間には、外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者が説明・補充する期間は含まない。

    第十一章  外国投資活動に関する国家管理 

112  投資活動の指導

1      各部、部門及び及び省級人民委員会は、所轄の分野及び地区において外国投資活動を指導し、投資家がベトナムの投資機会を選択するよう必要な情報を提供し、及び有利な条件を創出し、かつ、簡易・迅速な投資手続を保証するため、運営を改善し、及び投資手続を点検する。

2      各部、部門及び省級人民委員会は、外国直接投資に関する権 限に属する法規規範文書を発布する前に、計画・投資部の意見を求める。意見に相違があ る場合には、政府首相に審査及び決定のために報告されなければならない。

113  国家管理活動の協力

1      各部、部門及び省級人民委員会は、法規の規定に従い外国投資活動に関する国家管理を実行し、かつ、企業管理業務において協力体制を実現する。

2      省級人民委員会は、権 限に属する問題を適時に処理し、かつ、企業が投資許可証の規定及び法規の規定に従い活動するよう指導する責任を負う。

3      計画・投資部は、各部、部門及び省級人民委員会に対して外国投資の状況に関する情報を総括し、及び提供し、発生した問題を適時に処理し、かつ、外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者からの提案を解決し、及び投資環境の改善に係る政策及び方法を出すため、財政部、商業部、国家銀行、地政総局、税関総局及び関係する省級人民委員会と定期的に作業する。

114  投資プロジェクトの決定権 限

1      政府首相は、次の各号に掲げるグループAのプロジェクトを決定する。

(1)    投資総額規模にかかわらず次の各目に掲げる分野に属するプロジェクト

(a)    工業区、輸出加工区、高度技術区及び都市区のインフラストラクチャー建設並びにBOTBTO及びBTプロジェクト

(b)   海港及び空港の建設及び経営並びに海上及び航空運送経営

(c)    石油・ガス活動

(d)   郵便及び通信サービス

(e)    文化、出版、新聞、ラジオ放送、テレビ放送、医療検査・治療、教育・トレーニング、科学研究及び対人治療薬の生産

(f)    保険、金融、会計監査及び鑑定

(g)    希少天然資源の探査及び開発

(h)    販売用住宅の建設

(i)     国防及び安全の分野に属するプロジェクト

(2)  電力、鉱物開発、冶金、セメント、工作機械、化学物質、ホテル、賃貸オフィス・アパート及び遊楽・娯楽・観光区の分野において4000万米ドル以上の投資総額を有するプロジェクト

(3)    5ヘクタール以上の都市区の土地又は50ヘクタール以上のその他の種類の土地を使用するプロジェクト

2      計画・投資部は、次項所定のプロジェクトを除き、グループB(前項に規定されないプロジェクトをいう。)のプロジェクトを決定する。

3      省級人民委員会は、次条第1項所定のプロジェクトに対して決定する。

115  投資許可証の分級

1      省級人民委員会に投資許可証の発行が分級されるプロジェクトは、次の各号に掲げる標準及び条件を有しなければならない。

(1)    承認された社会・経済発展規画及び計画に適合している。

(2)    前条第1項所定のグループAに属さず、かつ、政府首相の規定による投資総額規模を有する。

2      省級人民委員会には、次の各号に掲げる分野に属するプロジェクト(投資総額規模にかかわらない。)に対する投資許可証の発行を分級しない。

(1)    国道及び鉄道の建設

(2)    セメント、冶金、電力、砂糖、酒類、ビール及び煙草の生産並びに自動車及びオートバイの生産及び組立て

(3)    観光・旅行

116  省級人民委員会による外国投資に関する国家管理の職能

    省級人民委員会は、次の各号に掲げる事項に責任を負う。

(1)    承認された社会・経済発展規画に基づき、関係する各部及び部門と協力し当該地区において外国投資を誘致するプロジェクトのリストを作成して公布し、投資の動員及び促進を組織する。

(2)    権限に属するプロジェクトについて査定し、投資許可証を発行し、及び調整し、かつ、外国投資資本を有する企業の清算及び経営協力契約の期限前終了を決定することを主宰する。

(3)    地区における、計画・投資部が投資許可証を発行するプロジェクトの査定に参加する。

(4)    次の各目に掲げる主要内容に従い、所轄地区における外国投資資本を有するプロジェクトに対する国家管理職能を行使する。

(a)    出資の実行及び投資許可証その他関係する法律文書の規定の施行を監察する。

(b)   財政義務、労働関係、賃金支給、社会安全秩序、生態環境保護及び火災・爆発の防止・対応に関する規定の施行を監督する。

(c)    土地使用権承認証を発行し、土地の整地を組織し、本店及び支店の設置を許可し、外国人のため居住を登記し、ベトナム人労働者を企業に紹介し、かつ、現行の規定に従いその他の証書を発行する。

(d)   権限に従い投資家の困難及び障害を解決し、かつ、権 限を超える問題について、各部及び部門に対して同様の措置を提案する。

(e)    外国投資資本を有する企業の活動の精査及び検査を主宰し、又は各部及び部門とともにこれに参加する。

(f)    地区における外国直接投資活動の社会・経済的効果を評価する。

(5)    各四半期、半期及び年度ごとに、定期的に、省級人民委員会は、地区における外国投資活動に関する報告を計画・投資部に対して送付する。

117  計画・投資部による外国投資に関する国家管理の職能

1      計画・投資部は、投資プロジェクトの形成、展開及び実現の過程中の問題を解決する中心的主体として、次の各号に掲げる職能を行使する。

(1)    投資をアピールするようプロジェクトの規画、計画及びリストの作成につき各部、部門及び省級人民委員会を指導し、又はこれらに協力し、かつ、投資促進・アピール活動を展開する。

(2)    権限に属するプロジェクトについて査定し、投資許可証及び調整許可証を発行する。

(3)    政府首相の決定に従い、省級人民委員会又は(高度技術区に関しては)科学・技術・環境部の提案に基づき、開発区管理委員会に委任して工業区、輸出加工区及び高度技術区に投資する外国投資プロジェクトに対する投資許可の発行、調整及び回収を行わせる。

(4)    要求のある場合には、紛争につき和解させる。

(5)    外国投資活動の効果に係る検査・精査を組織する。

(6)    ベトナムにおける外国投資活動の効果を全体的に評価する。

(7)    権限に属するプロジェクトについて外国投資資本を有する企業の解散又は経営協力契約の期限前終了を決定する。

2  計画・投資部は、年度ごとに政府首相に報告し、かつ、関係する各部及び部門に通知するため、投資許可証の発行及びベトナムにおける外国直接投資活動の状況を総括する。

118  各部、部に相当する機関及び政府に属する機関による外国投資に関する国家管理の職能

    各部、部に相当する機関及び政府に属する機関は、次の各号に掲げる事項に責任を負う。

(1)    外国投資に関する法規、政策及び規画の整備において計画・投資部に協力する。

(2)    各分野の外国投資を吸収するプロジェクトの規画、計画及びリストを整備し、かつ、投資の動員及び促進を組織する。

(3)    プロジェクトの査定及び投資許可証の調整において権 限に属する問題に関して意見を提出する。

(4)    投資プロジェクトの展開及び実現に関連する政策の実現及び手続の解決に係る事項を発布し、かつ、指導する。

(5)    専門的に検査し、かつ、自己の管理分野に属する投資プロジェクトの社会・経済的効果を評価する。

(6)    経済的及び技術的な領域・分野に関連する技術的規範及び規程を発布する。

(7)    権限に属するその他の任務を法規の規定に従い履行する。

119  精査及び検査に関する規定

1      外国投資資本を有する企業及び経営協力各当事者の活動についての精査及び検査については、職能及び権 限に準拠して実施し、かつ、外国投資に関する法規並びに精査及び検査に関する法規の規定を遵守することが保証されなければならない。

2      精査及び検査の職能を有する機関は、定期的な精査及び検査の計画を作成し、計画・投資部並びに関係する省級人民委員会及び開発区管理委員会に対して送付し、もって当該精査及び検査の実施に協力させることにつき責任を負う。定期検査及び専門検査は、各企業に対し1年につき1回を超えない割合により実施される。

3      法規の規定に従わず精査及び検査の実施を決定する者又は個人的な利益のために、若しくは企業の活動に難くせをつけ、若しくは障害をもたらすために、精査及び検査を利用する者は、違反の程度に応じて、規律処分を受け、又は刑事責任を追及する。損害を発生させた場合には、法規の規定に従い賠償しなければならない。

4      外国投資家、外国投資資本を有する企業、経営協力各当事者、組織及び個人は、法規に抵触し、困難又は障害をもたらす国家機関職員又は国家機関の決定又は行為に対して不服を申し立て、又は訴えを提起する権 利を有する。

    第十二章  投資保障及び紛争の解決 

 

120  投資保障

1      ベトナム政府は、外国投資法の規定に従い、ベトナムに投資する外国投資家に対して公平かつ妥当な取扱いを保障する。ベトナム社会主義共和国が締結し、又は参加する国際条約がこの議定その他の法規規範文書の規定と異なる規定を有する場合には、当該国際条約の規定が適用される。

2      投資の保障及び保全に係る合意又はそれらの方法は、政府のプログラムに従い、かつ、インフラストラクチャーの分野に属する特別に重大なプロジェクト、BOTBTO及びBT契約に従うプロジェクトその他の特別に重大ないくつかのプロジェクトのみに適用される。

121  法規が変更された場合の投資保障

1      ベトナムの法規の規定の変更により外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者の利益が損なわれる場合には、外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者は、投資許可証所定の既に取得している優遇を引き続き享受することができ、又は国が次の各号に掲げる方法に従い妥当に解決する。

(1)    プロジェクトの活動目標を変更する。

(2)    法規の範囲内で税を減免する。

(3)    外国投資資本を有する企業又は経営協力各当事者の損害を企業の課税所得から控除する。

(4)    必要な場合には、妥当な賠償を検討することができる。

2      省級人民委員会又は開発区管理委員会が投資許可証を発行するプロジェクトについては、当該委員会は、上記方法の適用を決定する前に、計画・投資部及び財政部と意見を統一しなければならない。

3      投資許可証の発行後に発布される新規の、より優遇的な規定は、当然に以前の相応する規定に代わって適用される。法規の新規定の適用が投資許可証を調整するべき事態をもたらす場合には、投資許可証発行機関は、投資許可証を調整する。

122  紛争の処理

1      合弁各当事者間の、若しくは経営協力各当事者間の紛争、外国投資資本を有する企業と外国の組織若しくは個人との間の紛争又は外国側合弁当事者若しくは外国側経営協力当事者とベトナムの経済組織との間の紛争は、先ず紛争当事者間の協議及び和解を通じて解決されるものとする。

    和解が不成立であ る場合には、紛争当事者は、次の各号に掲げる解決方法の1つを合意することができる。

(1)    ベトナムの裁判

(2)    ベトナムの仲裁又は外国若しくは国際的な仲裁

(3)    当事者間の合意により成立する仲裁

2      外国投資資本を有する企業間の紛争又は外国投資資本を有する企業とベトナムの経済組織との間の紛争は、ベトナムの仲裁組織又は裁判所においてベトナム法に従って解決される。

3      外国投資家と権 限を有する国家機関との間でBOTBTO又はBT契約から生ずる紛争及びBOT企業とベトナムの経済組織との間の紛争は、当事者が契約で合意し、かつ、ベトナムにおける外国投資に適用される、BOTBTO及びBT契約による投資に関する政府の規制に適合する方法に従い解決される。

    第十三章  報奨及び違反の処理 

123  報奨

1      ベトナムにおける外国投資活動において際立った成果をあ げた外国投資資本を有する企業、経営協力各当事者及び個人は、法規の規定に従い報奨される。

2      生産・経営活動、社会への貢献及びベトナムの法規の規定の立派な執行における企業又は個人による成果に基づき、権 限を有する国家機関は、次の各号に掲げる報奨形態を決定する。

(1)    国家の勲章及びメダル

(2)    国家主席の勲章及びメダル

(3)    政府首相の表彰状

(4)    部及び部に相当する機関の首長の表彰状

(5)    省級人民委員会の長の表彰状

3      前項所定の成果を実現したと自認する外国投資資本を有する企業、経営協力各当事者及び個人は、次の各号の規定に従い、報奨の審査を受けるため、提案書面を提出する。

(1)    国家主席、政府首相又は計画・投資部部長への提案書面は、計画・投資部に提出される。計画・投資部部長は、権 限に従い関係機関と協力して企業又は個人に対する報奨を審査し、かつ、決定し、又は国家主席若しくは政府首相に報奨の審査を提起する。

(2)    専門分野を管理する部の部長又は部に相当する機関の首長への報奨の提案書面は、当該部又は機関に審査のため提出される。

(3)    省級人員委員会の長への報奨の提案書面は、省級人民委員会に審査のため提出される。

124  違反の処理

1      ベトナムの国家管理機関職員及び国家管理機関が自己の権 限を利用して外国投資活動に困難、妨害又は障害を発生させた場合には、違反の程度に応じて、法規の規定に従って責任を追及される。

    違反行為により損害を発生させた場合には、関係する国家管理機関職員及び国家管理機関は、損害を受けた組織又は個人に対し賠償しなければならない。

2      外国投資資本を有する企業、経営協力各当事者、外国投資家及び労働者は、投資許可証及びベトナム法の規定に違反した場合には、法規の規定に従って処理される。

    第十四章  施行条項 

125  施行条項

1      この議定は、200081日から効力を有し、かつ、政府の1997218日付議定第12号/CP及び1998123日付議定第10号/1998DNCPに取って代わる。この議定に抵触する従前の各規定は、一律に廃棄する。

2      部長、部に相当する機関の首長、政府に属する機関の首長及び省又は中央直轄市の人民委員会の長は、この議定の施行を指導する責任を負う。

                          政府を代表して

                          政府首相  ファン・バン・カイ

                          が署名する。


附属書1

1  投資が特別に奨励されるプロジェクトのリスト

1      80パーセント以上が輸出される製品の生産及び加工

2      50パーセント以上が輸出され、国内資源・原料からの農産物、林産物(木材を除く。)及び水産物製品の加工

3      品質がよく、かつ、高い経済効果のある新品種の生産

4      農産物、林産物及び水産物の飼育・栽培

5      新物料及び珍貴物料の生産、生物に関する新技術の応用並びに情報・通信設備生産のための新技術

6      高度技術産業

7      研究開発への投資

8      廃物処理設備の生産

9      抗生薬原料の生産

10    汚染処理、環境保護及び廃物処理

11 BOTBTO及びBT契約による投資

2  投資が奨励されるプロジェクトのリスト

1      50パーセント以上が輸出される製品の生産及び加工

2      30パーセント以上が輸出され、多くの国内原料・物資(生産コストの30パーセント以上の価値を占める。)を使用した製品の生産及び加工

3      多くの労働力の使用及びベトナム産の天然資源の効果的使用

4      農産物、林産物(木材を除く。)及び水産物の加工

5      食品の保全及び収穫後の農産物の保全

6      鉱物物の探査、開発及び後加工

7      石油化学工業の開発並びに石油・ガスパイプライン、石油倉庫及び石油ターミナルの建設・運営

8      石油・ガス、鉱山及びエネルギーの開発における設備・コンポーネントの生産並びに大型重リフト設備の生産

9      工業用の高級鋼鉄、合金、非鉄金属、特別金属、鋳鉄及び軟鉄の生産

10    金属加工機械工具及び冶金設備の生産

11 精巧設備・機器及び検査・安全管理設備の製造並びに金属及び非金属製品のための金型の生産

12    中・高電圧電気器具の生産

13    先進的工程又は技術を伴う各類ディーゼルエンジンの生産並びに動力・水力部門の機械・部品及びコンプレッサーの生産

14    自動車部品及びオートバイ部品の生産、建設施工設備・機械の生産・組立て並びに運送部門のための技術的設備の生産

15    造船並びに運送船舶及び漁船のための設備・部品の生産

16    情報・通信設備の生産

17    電子及び情報技術に係る部品・設備の生産

18    農業用設備・部品・機械及び灌漑・排水設備の生産

19    虫・病気駆除薬の各種原料の生産

20    各種基礎的化学物質、純粋化学物質及び染料並びに各種専用化学物質の生産

21    化学物質部門のための洗浄・添加物質原料の生産

22    特種セメント、コンポジット物料、防音、電気絶縁及び高熱抵抗物料、木材代替統合物料、耐火物料、建設用プラスチック並びにグラスファイバーの生産

23    各種軽建設物料の生産

24    紙パルプの生産

25    各種絹・繊維及び工業部門用特別布の生産

26    輸出用靴、サンダル及び衣服生産のための高級原料の生産

27    輸出用品のための高級包装の生産

28    医学における分析技術及び摘出技術に係る医療設備の生産

29    薬品原料の生産及び国際GMP標準に到達する薬品の生産

30    エネルギー源の改良・開発

31    公共旅客運送

32    橋、道路、空港、港湾、駅、自動車パーク及び鉄道の建設

33    給水プラント及び給排水システムの建設

34    各工業区、輸出加工区及び高度技術区のインフラストラクチャーの建設・運営

3  投資が奨励される地区のリスト

番号

省・都市

A類

特別に困難な社会・経済的条件を有する地区

B類

困難な社会・経済的条件を有する地区

1

2

3

4

1

ハザン

全部の県及び町

 

2

カオバン

全部の県及び町

 

3

ライチャウ

全部の県及び町

 

4

ラオカイ

全部の県及び町

 

5

ソンラ

全部の県及び町

 

6

バックカン

全部の県及び町

 

7

トゥエンクアン

全部の県及び町

 

8

ランソン

全部の県及び町

 

9

イエンバイ

全部の県及び町

 

10

タイグエン

全部の県、町及びタイグエン市

 

11

バックザン

全部の県及び町

 

12

ビンフック

県:ラップタッ、タムズオン及びビンスエン

A類に属しない県

13

フト

全部の県、町及びベトチ市

 

14

ホアビン

全部の県及び町

 

15

バックニン

県:クエボ、イェンフォン、ザビン、ルオンタイ及びトゥアンタイン

16

ハノイ

ソクソン県

17

ハタイ

県:バビ、ミイドゥク、フクト、クォックオアイ、タッタット及びウンホア

18

クアンニン

県:バチェ、ビンリェウ、クアンハ、ホアンボ、ティエンイエン、ドンチェウ及びモンカイ町

イェンフン県及び町:カムファ及びウオンビ

19

ハイフォン

県:ビンバオ及びティエンラン

20

ハイズオン

チリン県

A類に属しない全部の県

21

フンイェン

全部の県及び町

22

タイビン

全部の県及び町

23

ハナム

全部の県及び町

24

ナムディン

全部の県及びナムデイン市

25

ニンビン

県:ニョクアン、イェンモ及びザビエン

タムディエプ及びA類に属しない県

26

タインホア

県:ランチャイン、トゥオンスアン、クアンホア、バトゥオク、ゴックラク、ニュスアン、カムトゥイ、タッタイン、クアンソン及びムオンラット

A類に属しない県

27

ゲアン

県:キソン、トゥンズオン、コンクォン、キチャウ、クエフォン、キホップ、ギアダン、アインソン、タンキ、タインチュオン及びドルオン

クアロ町及びA類に属しない県

28

ハティン

全部の県

ハティン町

29

クアンビン

全部の県

ドンホイ町

30

クアンチ

クアンチ町及び各県

ドンハ町

31

トゥアティエンフエ

全部の県

フエ市

32

ダナン

ホアバン県及び郡:タインケ、グハインソン及びリエンチェウ

33

クアンナム

全部の県及びホイアン町

タムキ町

34

クアンガイ

全部の県

クアンガイ町

35

ビンディン

全部の県

キニョン市

36

フイェン

全部の県

トゥイホア町

37

ハインホア

県:ハインソン及びハインビン

A類に属しない県

38

ビントゥアン

全部の県

ファンティエト町

39

ニントゥアン

全部の県

ファンザン町

40

コンツム

全部の県及び町

 

41

ギアライ

全部の県及び町

 

42

ダックラック

全部の県及びブオンマトゥオト市

 

43

ラムドン

全部の県、町及びダラト市

 

44

ドンナイ

県:ディンクアン、タンフ及びスアンロク

 

45

ビンフォク

全部の県及び町

 

46

ビンズオン

 

県:ベンカイ、フザオ、タンウエン及びザウティエン

47

タイニン

 

全部の県

48

ホーチミン

 

県:カンゾ及びクチ

49

バザーブンタウ

 

県:ロンダット及びスエンモック

50

ロンアン

全部の県

タンアン町

51

ドンタップ

全部の県及び町

 

52

ティエンザン

全部の県及び町

ミト市

53

ベンチェ

全部の県及び町

 

54

ビンロン

全部の県及び町

 

55

チャビン

全部の県及び町

 

56

アンザン

全部の県及びロンスィエン市

 

57

カント

全部の県及び町

カント市

58

ソクチャン

全部の県及び町

 

59

バックリェウ

全部の県及び町

 

60

カマウ

全部の県及び町

 

61

キエンザン

全部の県及び町

 

 

4     投資が条件付である分野のリスト

1      合弁企業又は経営協力契約形態による投資分野

(1)   国際及び国内通信ネットの建設及び運営(経営協力契約形態に限る。)

(2)   石油・ガス・希少鉱物の開発及び加工

(3)   コンサルティングサービス(技術コンサルティングを除く。)

(4)   航空・鉄道・海上運送、公共旅客運送並びに空港及びエアターミナルの建設(BOTBTO及びBTプロジェクトを除く。)

(5)   産業用爆薬の生産

(6)   植林

(7)   観光旅行

(8)   文化

2      輸出比率に係る要求を保証するべき製品

  国内生産が数量・品質要求の全部を既に満たしている製品の強制輸出比率は、投資・計画部が随時に公布する。

3      原料源泉を作り出す投資を伴うべき加工プロジェクト

(1)   乳製品の生産及び加工

(2)   植物油及び蔗糖生産

(3)   木材加工

4      政府首相の規定に従い実現される輸入サービス及び国内販売サービスへの投資プロジェクト

 

5     投資許可証の発行が禁止される分野のリスト

1      国家の安全、国防及び国家利益に危害を及ぼすプロジェクト